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Moondrop Old Fashioned レビュー|あの頃の音楽が、また聴きたくなるヘッドホン

Moondrop Old Fashioned

こんにちは!エスです。

 

レトロなものを見ると「あの頃の音楽を、もう一度聴いてみたいな」そんな気持ちになった経験はありませんか?

特に学生の頃に音楽をよく聴いていた方は、雰囲気に引き込まれて、記憶の中から好きな音楽が流れ出してきますよね。

 

最新のイヤホンやヘッドホンでも、Spotifyなどの音楽サブスクを使えば、当時よく聴いていた音楽を1分もかからず楽しむことができます。

ただ、レトロな外観のイヤホンやヘッドホンを通して聴くと、「あの曲、よく聴いたなぁ」と懐かしい気持ちや当時の風景まで記憶と一緒によみがえって、雰囲気ごと楽しめるんです。

 

今回紹介するヘッドホンは『Moondrop Old Fashioned』のUSB-C版。

 

外観がレトロなので「デザインだけかな?」と思いきや、音はクリア。「見た目で買ったけど結局飽きた」みたいな心配もなく、音質も良くて長く楽しめるヘッドホンでした。

実際に使ってみて感じた、音質・装着感・機能性を含めて、わかりやすくレビューしていきます。

 

はじめに

結論から言うと、Old Fashionedは見た目で買って、音で残るヘッドホンでした。

正直、最初は「デザインが全てで音は二の次かな」と思っていたんです。でも実際に音を鳴らしたとき、その印象は大きく崩れました。一番驚いたのは中高音のクリアさで、このレトロな見た目からこの音が出るのかと感じました。

 

音漏れがあるので聴く場所は選びますが、そのあたりも含めて書いていきます。

 

Old Fashionedの特徴

まずはOld Fashioned USB-C版の主な特徴を簡単にまとめます。

 

  • 40mm径の大型ダイナミックドライバーを搭載、3層構造の複合振動板を採用
  • 独自開発のオープン音響構造
  • DF-HRTF特性に忠実な周波数レスポンスを実現
  • 内蔵DSPによる精密な音響補正と、32bit/384kHzのハイレゾデコードに対応
  • 透明プラスチックのイヤーカップとメタル製テレスコピックヘッドバンド

 

デザインだけ見ると音は二の次かな?って感じですが、特徴からも音に抜かりのない構造となっています。

実際に使ってみるとクリアさと解像感があって、しっかり音楽を楽しめることが見えてきました。

 

スペック表

項目 内容
型番 MD-HP-032
タイプ オンイヤー型/開放型(オープンバック)
ドライバー 40mm ダイナミックドライバー(3層構造の剛柔複合振動板)
周波数特性 20Hz〜32kHz(IEC61094, Free Field)
有効周波数特性 20Hz〜20kHz(IEC60318-4, -3dB)
インピーダンス 32Ω ±15%(@1kHz)
感度 109dB/Vrms(@1kHz)
全高調波歪率(THD) 0.2%以下(@94dB, 1kHz)
接続端子 0.78mm 2pin(リケーブル対応)
ケーブル USB-C(約1.2m/マイク・インラインリモコン付き)
対応音源 最大32bit/384kHz(内蔵DAC・DSP、UAC対応)
アプリ MOONDROP App(パラメトリックEQ対応)
その他 テレスコピックヘッドバンド/マルチアクシス・スイベル構造/イヤーカップ・ヘッドバンド着脱可能
販売価格 4,680円(3.5mmプラグ版) / 5,940円(USB-C版)

今回はUSB-C版を使用していますが、3.5mmプラグ版も販売されています。

 

デザインと装着性

デザイン・外観

オレンジの色味がどこか懐かしい

まず目に入るのがデザインです。

 

プラスチックのイヤーカップと金属のヘッドバンドがレトロ感を演出。素材をシンプルに使っていて、「お金かかってないなぁ」と誰が見てもわかる感じなんですが、それを逆手にとったMOONDROPのセンスが光っていて、「これがいいんだよな」と思わせてくれます。

イヤーパッドはスポンジで、レトロ感てんこ盛りのトータルコーディネート。プラスチックと金属の掛け合わせが新鮮で、印象に残るデザインです。

 

プラスチックのイヤーカップには、目を惹くMOONDROPのオレンジのロゴ。勝手なイメージですが、このオレンジの色味は、どこか平成初期の懐かしさを思わせます。

 

実際に手に取ってみると、どこか懐かしい素材と配色の親しみやすさがレトロな平成初期の空気感を思わせて、所有欲を刺激されました。

見た目重視で選びたい方にも、しっかり刺さるデザインだと思います。

 

装着感

Old Fashionedは、耳の上に乗せるオンイヤー型になります。

 

耳を覆うオーバーイヤー型とは違い、耳の上に置く装着になるので、人によっては安定する位置を探す必要があるかもしれません。

ただ、装着が決まると「すごく軽い!」とびっくりしました。今まではオーバーイヤー型ばかり使っていたので、こんなに軽いヘッドホンがあるんだと感心しました。

 

実際に1時間程度使用しましたが、この軽さのおかげで、長時間の装着でも首が疲れることはなかったです。

軽い装着感なので、ギュッと挟まれている感じもあまりなく、長時間のヘッドホンで頭が痛くなりやすい人にもおすすめできます。

 

あと、この締め付けの緩さのおかげで、ヘッドホンで髪型が崩れるのが気になる方にもおすすめ。髪をセットした後でもクシャッとなりにくく、気軽に楽しめます。

 

歩行時には問題ない装着ですが、僕の場合は下を向くとズレます。軽い装着感なので仕方がないところですね。ここは人によって好みが分かれるかもしれません。

 

音質レビュー

第一印象

音を聴いてまず感じたのは、思った以上にクリアな音質でした。見た目のレトロ感から温かみのある音なのかと思いきや、高音域がスッキリしたサウンドです。

解像感はそこそこですが、中高音の迫力が音に勢いを出しているようです。

 

Old Fashionedは、中高音域の迫力を楽しめるという表現がしっくりきます。

 

楽曲に合わせて音域をチェックしました

低音

低音はタイトさが特徴です。下に伸びる響きや深さは、そこまでありません。

 

ただ、ビリーアイリッシュ「bad guy」では、少し前に出てくる低音のアタックを感じられます。振動板がよく動き、低域の塊が耳に飛んでくるような感覚で、しっかり存在感がありました。

L'Arc〜en〜Ciel「HEAVEN'S DRIVE」では、しっかりとベースラインを追える低域が出ています。

ですが、ビリーアイリッシュ「bury a friend」のサブベースは、ズンと沈むような量感まではありませんでした。

 

開放型なので、深さや量感を味わうというより、気持ちよく抜けていく低音だと思いました。キックやベースは塊感のある振動が「ドンドンっ」と耳に当たり、そのリズムで音楽に乗れるほど楽しめました。

 

中音

中音は、特に女性ボーカルの攻め具合が印象的です。

 

ボーカルの距離感は適度にあります。声にはハリがあって、しっかりと向かってきます。

Every Little Thing「Time goes by」の高音へと伸びるボーカルは、割れることも破綻することもなく、ギリギリのところまで出し切っています。

エレキギターはよりアグレッシブで音の勢いがあり、ボーカルより半歩ほど前に感じました。

the brilliant green「There will be love there -愛のある場所-」を聴くと、エッジの効いたエレキギターが気持ちよく、歪ませた音でも一音一音がかなり力強く聴こえます。

 

中音域はキツくなりそうでならない、ギリギリを攻めた音。ボーカルやギターの存在感は大きく、熱を感じる鳴り方でした。特に女性ボーカルのキーの高い声は、破綻なく高いところまでしっかり伸びるので、聴き応えがあります。

 

高音

高音はシャープな印象です。

 

力強く上に伸びる開放感が特徴です。

GLAY「BETTY BLUE」では、シンバルの力強さがバンドサウンドを引っ張っているようです。音楽に明るさと抜け感を与えていました。

先ほどのEvery Little Thing「Time goes by」も、サビで重なるキーボードの高音がキラッと前に出てきて、この高域のシャープさがよくわかります。

力強さはありますが、刺さることもなく音楽を楽しめました。

 

ただ、高音が強いので、楽曲によっては長時間聴くと疲れるかもしれないと感じました。少し音量を調整して、穏やかに感じるポイントを探すといいかもしれません。

中高音域の音に勢いがありました

 

音場・定位感・分離感

音場は縦に広い印象です。

左右は狭いと感じますが、開放型のためか窮屈さはありません。

奥行きはもう少しあればと思いました。

 

定位感は普通ですが、ボーカルや楽器の位置関係はつかみやすく感じました。分離感も、音が重なりすぎず、J-Popとの相性が良いです。

 

音を分析的に楽しむというよりは、気持ちよく音楽に浸れるタイプだと思います。

 

どんなジャンルと相性がいいか

相性が良いと感じたのは、やっぱりJ-Pop。

 

中音域の熱い90年代後半のJ-Popは、とても楽しめました。この時代は音数がそれほど多くないため、Old Fashionedの中高音域の勢いがスパイスとして、いい感じにマッチしています。

 

もうずっと聴いていられるくらい、懐かしさと思い出に浸っていられます。

 

遮音性・音漏れ

Old Fashionedは開放型なので、基本的に遮音はしません。装着していても周りの音は普通に聞こえてきますし、その分こちらの音も外に漏れます。

 

家でリラックスして聴くぶんには、外の気配がわかる開放感がむしろ心地よいのですが、電車やカフェなど静かな場所では使えません。聴いている楽曲がそのまま外に音漏れしますので、聴く環境はある程度選ぶ一台です。

 

操作性・アプリ

USB-C版は簡易的なリモコンで操作することができます

USB-C版では、右のケーブルに音量と再生停止ボタンがあり、スマートフォンなどと接続しても単独で簡易的な操作ができます。

 

また、Moondropアプリにも対応していて、イコライザー調整ができるようになっています。より好みの音へ調整してみるのも面白いと思います。

 

なお、Androidタブレットで使ったときは、最初に音量に関する警告が表示されて、そこで音量が頭打ちになっていました。「音量が足りないかも?」と一瞬思ったのですが、ほぼ最大近くまで上げてみると、しっかり音量は確保できました。端末によっては、こうした音量制限の挙動があるかもしれないので、頭の片隅に置いておくといいかもしれません。

 

良かった気になったところ

良かったところ

Old Fashionedの良かった点はこちらです。

  • レトロテイストなデザイン
  • 中高音域に勢いがある音
  • とても軽いので装着感が良い
  • USB-C版はスマートフォンの充電端子に接続するだけで音楽を楽しめる
  • リケーブルできるので、音の変化を楽しめる拡張性

特にデザインは、「音楽を聴いてみたい」と思わせる満足感につながりやすいポイントでした。

気になったところ

一方で、気になった点はこちらです。

  • 軽すぎるので、安定した装着を決めるのが難しいかも
  • 下を向くとズレる
  • 開放型なので音漏れがある

大きな欠点というよりは、装着が決まるまで安定性に欠けるという部分です。

装着が安定すれば、満足度はかなり高いと思います。

 

Old Fashionedはこんな人におすすめ

細部までシンプルにレトロ感を味わうことができました

Old Fashionedは、こんな人におすすめです。

  • レトロな外観で、雰囲気までも楽しみたい人
  • 力強い高音が好きな人
  • 機会があれば、昔聴いていた音楽を聴いてみたい人
  • 軽い装着のヘッドホンを探している人

逆に、

  • 音漏れが気になる環境の人
  • 温かみのある音が好きな人

こういった方は、別モデルのほうが満足しやすいかもしれません。

 

まとめ

Old Fashionedは、レトロな外観とクリアな音質を両立したヘッドホンでした。

 

見た目だけのイロモノかと思いきや、中高音域に勢いのある音で、しっかり音楽を楽しませてくれます。とにかく軽くて、長時間つけていても首や頭が疲れにくいのも嬉しいポイント。USB-C版なら、スマホに挿すだけでドングルもアンプもいらずにこの音が出てくるお手軽さも魅力です。

 

開放型なので音漏れがあり、聴く場所は選びます。低音の深さや量感を求める人には、少し物足りなく感じるかもしれません。それでも、透明なイヤーカップにオレンジのロゴという佇まいを眺めているだけで、「あの頃よく聴いたあの曲、もう一度聴いてみようかな」という気持ちにさせてくれる、そんな一台です。

 

スペックや解像感を突き詰めるためのヘッドホンではなく、音楽そのものに気持ちよく浸るためのヘッドホン。学生の頃の風景ごと音楽を呼び戻したい人に、そっとおすすめしたいモデルでした。

 

最新の価格・在庫はリンク先でどうぞ。

e☆イヤホンで見る

SONY WF-1000XM6 と Apple AirPods Pro 3を比較 - 音を聴くか、音楽に浸るか

AirPods Pro 3とWF-1000XM6の音を比べてみました

こんにちは!エスです。

 

iPhoneユーザーの方が完全ワイヤレスイヤホンを選ぶときに候補に挙げるのが、Apple AirPods Pro 3とSONY WF-1000XM6の2機種だと思います。

iPhoneと組み合わせるならやっぱりAirPods Pro 3?それとも音質がいいと聞くSONY?と悩ましいですよね。

 

2つのワイヤレスイヤホンを聴き比べてみると、

・楽器とボーカルのバランスが心地よいWF-1000XM6

・ボーカルと楽器の一体感が楽しめるAirPods Pro 3

このように、楽曲に対する印象が違いました。

 

比べてみるとどちらも素晴らしい音楽を聴かせてくれます。同じ楽曲を聴いても感じ方が違うからこそ、自分の好みが見えてくる。それが今回両機種を聴き比べていて、一番面白かったところでした。

 

この記事では、いくつかの楽曲を聴き比べながら、両機種それぞれの個性を見ていきます。最後には、あなたが今聴きたいのはどちらの音楽体験か、自然と見えてくるはずです。

 

「同じ曲なのに、こんなに違うんだ」

米津玄師の「IRIS OUT」を聴き比べたとき、「こんなにも違いがあったんだ」とびっくりしてしまった自分がいました。

 

オープニングのキックとシンバルとコーラスが一気にバンッと鳴り出す、あの数秒。同じ音源、同じiPhone、コーデックも同じAACなのに、まったく別物に聞こえたんです。

WF-1000XM6は、音楽がバランスよく脳内に広がって、スッと耳に馴染んでいくスタート。 AirPods Pro 3は、シンバルがシャーンと響いて派手な演出、「今から始まるぞ!」とアガるスタート。

 

同じ曲なのに、なんでこんなに違うのかな。 そう考えながら、しばらく両方を聴き比べていました。

 

好きな音で選ぶ、ということ - 今回の試聴環境

音質も進化した3代目AirPods Pro

iPhoneを使っていると、ワイヤレスイヤホンの候補は自然とAirPodsに向かいやすいですよね。Appleユーザーのための動線ができていて、迷わず選べる安心感があります。

 

ただ、音楽を心の底から楽しむためには、決められたイヤホンを使うことではなく、自分が好きな音のイヤホンを選ぶこと、それが一番大事なんじゃないかなと思っています。だから今回は、WF-1000XM6もしっかり同じ土俵で比べてみたかったんです。

 

この記事では、両機種を公平に比較するために、BluetoothコーデックをAACに揃えて聴き比べました。AirPods Pro 3はAACのみの対応なので、WF-1000XM6側もAAC接続にすることで、同じ条件での比較にしています。

 

 

なお、WF-1000XM6はLDACにも対応しているので、その違いについては記事の後半で簡単に触れています。

 

WF-1000XM6で聴く音楽は、空間にある

WF-1000XM6を聴いていると、ゆったりとした時間が流れるように音が広がっていきます。これは単純に音場感が広いということではなくて、今聴いている楽曲が頭の中に自然と入ってくるような、そんな心地よさがあるから。

 

解像感も高く、楽器の分離もきれい。そして何より、低域から高域までのバランスが心地よくて、好きなアーティストの楽曲をもっと聴きたいと思ってしまうほど。

特に今のJ-Popやアニソンは音数が多くて、好きな音楽を聴いているはずが頭の中でいろんな音がゴチャゴチャしてくることがあります。「もっと聴きたいけど今日はもうやめとこ」と、耳が疲れてしまう日も。

 

そんな時こそ、WF-1000XM6のバランスの良い音質がいきてくる。 音楽を「聴く」じゃなくて「浸る」ためのイヤホン、と言ってもいいかもしれません。

 

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AirPods Pro 3で聴く音楽は、目の前にある

AirPods Pro 3で音楽を聴いてみると、少し体が動いてしまいそう、と感じる躍動感がありました。

 

ただノリのいい曲だからというわけではなくて、高音域と低音域のメリハリと、前へ出てくる音そのものに自然と体が動いてしまうんです。WF-1000XM6が音楽を頭の中に「広げる」のに対して、AirPods Pro 3は音楽を顔の前に「押し出してくる」感覚。ボーカルと楽器が分離するのではなく、一体となってグワッと音楽の熱量で飛び込んでくるから、無意識に体がノってしまう。

 

遊びに行く前とか、テンションを上げたいなと思ったときや、今日はいいことがあったなと気分がいいとき。そんな日には、ノリのいい曲とAirPods Pro 3でもっとアゲて、次へ向けられる楽しさがあります。

 

音楽を「浸る」ためのWF-1000XM6に対して、AirPods Pro 3は音楽と一緒に「動く」ためのイヤホン。 同じ曲なのに、こんなにも気分の連れて行き方が違うんだな、と思いました。

 

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ボーカルの「聴き取りやすさ」は、種類が違う

サウンドエンジニアとの共創による音質

Billie Eilishの「WILDFLOWER」を両方で聴いていて、ボーカルの「色」がわずかに違うことに気付きました。彼女の声の明るさと暗さ、その表情に少しだけ違いがあるんです。

 

WF-1000XM6で聴くと、彼女の声は少し抑え気味で、しっとりとした暗さを感じます。なめらかに歌う声がバックコーラスと自然に溶け合って、空間の広がりまで感じられました。

AirPods Pro 3では、彼女の声に少し張りと明るさが加わって、印象がぐっと変わります。存在感のあるボーカルがバックコーラスを引っ張るように、楽曲全体を引っ張っていく強さを感じました。

 

 

もう一曲、GLAYの「HOWEVER」でも聴き比べてみました。こちらはボーカルと楽器の聴かせ方の違いがよりはっきり出ていました。

 

WF-1000XM6は、ボーカルにも楽器にも均等にスポットライトが当たって、全体をバランスよく聴かせてくれます。AirPods Pro 3は、ボーカルにスポットライトが当たって、楽器がその勢いを後ろから押し上げてくる。同じ曲なのに、主役の見え方が違うんです。

 

「ボーカルが聴き取りやすい」と言っても、その聴き取りやすさには種類がある。 表現の奥行きで聴かせるWF-1000XM6、存在感で聴かせるAirPods Pro 3。 どちらが正解、ということではなく、そのボーカリストのどの表情を聴きたいかで選ぶイヤホン、と言えるかもしれません。

 

低域・高域 - 細部に宿る個性

章2で米津玄師の「IRIS OUT」を聴いたとき、冒頭のキック・シンバル・コーラスが鳴り出した数秒に違いを感じた、と書きました。改めて低域と高域に絞って聴き直してみると、アニメの演奏シーンが頭に浮かんできたんです。

 

WF-1000XM6で聴くと、楽曲のパートを一歩引いた視点で味わえる感覚があります。低域は、サブベースの量感がうねりとなって広がりながら、音場の広さに溶け込んでいく。高域のシンバルやピアノは、低音に埋もれることなく主張を保ちながら、全体のバランスの中に収まっています。アニメで言うなら、ひとつの画面の中に楽器パートのカット割があって、それぞれの見せ場をしっかり押さえているような演出。

 

AirPods Pro 3では、ドラムのキックが勢いそのまま頭の中を叩いてくる。脳を揺らそうかと、前へ前へと音が出てくるんです。シンバルやピアノも力強く一直線に前へと叩き出されて、まるで自分に向けた音のシャワーを浴びたよう。こちらのアニメは、ひと画面に全員が映って、バンド全体で一気に演奏しているワンショットのようなイメージでした。

 

同じ曲、同じ場面なのに、見せ方がここまで違う。 カット割で聴かせるWF-1000XM6、ワンショットで聴かせるAirPods Pro 3。低音と高音の鳴り方の違いが、そのまま演奏シーンの演出の違いになって聴こえてきます。

 

4曲で聴き比べる - 静かなバラードから、低音が主役の曲まで

どっちがいいじゃなくて個性が光っていました

WF-1000XM6とAirPods Pro 3、ここまで方向性の違いを書いてきましたが、実際に色んな曲で聴き比べてみると、これがまた面白いんです。

 

静かなバラードからロック、ボーカルが主役の曲、低音が主役の曲。曲のジャンルが変わると、両機種の見せ方も大きく変わっていきます。今回は4曲を取り上げて、それぞれの曲で両機種がどう聴こえたかを書いてみました。気になる曲があったら、ぜひ自分の耳でも聴き比べてみてください。

 

米津玄師「Lemon」

ピアノとボーカルから始まる静かな楽曲。一見すると派手な低音はなさそうな曲ですが、聴き比べてみると、機種差は中低音の量感に現れていました。

 

WF-1000XM6で聴くと、ボーカルに寄り添うようにベースが支えていることが伝わってきます。ストリングスもボーカルと温度差なく溶け合って、楽曲全体の感情がひとつの塊として届いてくる。

AirPods Pro 3では中低音の量感はそこまで感じませんが、そのぶん静けさのあるボーカルの熱が引き立ってきます。声がまっすぐ前に立って、米津玄師の感情がダイレクトに伝わってくる。

 

Lemonの世界に浸りたいならWF-1000XM6、米津玄師のボーカルの熱を感じたいならAirPods Pro 3。 静かな曲ほど、機種の個性がはっきり出る一曲でした。

 

GLAY「BETTY BLUE」

クラッシュシンバルから始まる力強い楽曲。突き抜けるシンバルの高音と残響感が気持ちいい曲ですが、聴き比べると、ギターやベースの温度感とスピード感に違いがありました。

 

WF-1000XM6では、楽器の熱量がやや暖色傾向で、ギターのメロディが伸びやかに、ベースの重さが楽曲に重厚感を与えてくれます。バンドのアンサンブルがそのまま立ち上がってくるような演奏に聴こえました。

AirPods Pro 3ではシンバルのキレが楽曲の鋭さとなり、勢いをそのままにテンポを早めているように感じます。エッジの効いたギターとタイトなベースもあって、若々しいロックのように響いてきました。

 

WF-1000XM6は安心感のあるロック、AirPods Pro 3は鋭さのあるロック。 同じ曲でも、こんなにロックの印象が変わるんだと思った一曲でした。

 

milet「The Story of Us」

明るく芯のあるボーカルと、ハスキーな低音域が魅力的な楽曲。ストリングスと一体になって歌い上げる声ですが、聴き比べると、楽器との距離感に違いを感じました。

 

WF-1000XM6では、ボーカルと楽器が一体となって楽曲を編んでいくように聴こえます。ボーカルの口の動きまで見えてきて、それは楽器の一部のように伸びやかに、気持ちよさそうに歌っている。

AirPods Pro 3ではボーカルが少し前に出てきます。楽器はほんの少し後ろに距離を保ち、それによってボーカルがとても聴きやすく、miletの魅力的な声を堪能できる。

 

WF-1000XM6では楽曲の一部のようなボーカル、AirPods Pro 3はボーカルの魅力が伝わる演奏。 同じボーカリストでも、こんなに見え方が変わる一曲でした。

 

Billie Eilish「bad guy」

力強く響く低音と囁くようなボーカルを重ねて、暗さと立体感で空間を表現している楽曲。低音の質感に違いを実感しました。

 

WF-1000XM6の低音は、角に丸みがあって、空間を満たすように広がっていきます。沈み込みはしっかりありながらも、ボーカルの背景に溶け込んで、楽曲全体の雰囲気を作っているように聴こえました。

AirPods Pro 3の低音は、前へ押し出してくるアタック感が強く、脳を揺さぶってきます。Billie Eilishの囁き声と低音の爆発のコントラストがそのまま体に届いて、この曲の攻撃性をストレートに楽しめました。

 

WF-1000XM6は低音で曲の世界に包まれる、AirPods Pro 3は低音で曲に揺さぶられる。 低音だけみても、楽曲に与える印象が変わる一曲でした。

 

【参考】WF-1000XM6にLDACという選択肢

ここまではiPhoneのAAC接続で聴き比べてきました。ただ、WF-1000XM6はLDACに対応しているので、本来のポテンシャルはこんなものじゃないはず。ということで、 Questyle QCC Dongle ProをiPhoneに接続して、LDACでも聴いてみることにしました。

 

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AACからLDACに切り替えて音楽を聴いてみると、楽器がボーカルを包むように一体となって、楽曲の演奏を楽しませてくれます。AACではギターやストリングスの奥行きを感じることができましたが、それが一歩前にも動いて、さらに空間の広さを実感することになりました。高音は温かい陽射しのように明るい音調で、低音はより力強さが増して、楽曲の良さを引き出していました。

 

iPhoneユーザーがわざわざDongleを買ってLDACを試すかというと、そこまで必要かは人それぞれだと思います。ただ、WF-1000XM6にはこんな「もう一段上」のポテンシャルがある、ということだけ、ここに残しておきます。

 

さいごに - 音を聴くか、音楽に浸るか

WF-1000XM6 とAirPodsで楽曲を比べてみました。

 

こうしてみると同じ楽曲なのに機種の違いで音の出方が大きく違うことに驚かされました。

SONYはサウンドエンジニアとの共創により音源のバランスが非常によく心地よさが楽しめ、AirPodsではメリハリの効いた一発は楽器とボーカルの一体感が魅力的でありました。

 

どちらが上、ということではないと思います。 同じ曲なのに、聴かせ方が違うだけ。

 

 

ゆったりとした夜に音楽に浸りたい日もあれば、出かける前にテンションを上げたい日もある。 そんな自分の気分や、聴きたい音楽に合わせて選び分けられたら、きっと毎日の音楽体験はもっと豊かになると思うんです。

 

AirPods Pro 3は、iPhoneユーザーにとっての安心感と完成度の高さがあります。 WF-1000XM6は、音楽そのものに深く向き合いたい人にとっての奥行きがあります。 どちらも妥協のないフラッグシップで、選んだ理由がちゃんと音として返ってくる2機種です。

 

音を聴くか、音楽に浸るか。 あなたが今、聴きたいのはどちらの音楽体験でしょうか。

 

―――

気になった方は、それぞれの商品ページもチェックしてみてください。

 

【SOUNDPEATS UU2イヤーカフ レビュー】低音もボーカルもしっかり鳴る7,280円の実力派

SOUNDPEATS UU2イヤーカフ

こんにちは!エスです。

 

イヤーカフ型のワイヤレスイヤホンで「あっ、普通に音楽を楽しんでた」とハッとした経験はありますか?

イヤーカフ型で音楽を聴いていても、カナル型に比べると音質や定位感は少し物足りない。「もうちょっといい音で聴けたらなぁ」と外で使いながら考えてしまうこと、ありませんか?

 

最近のワイヤレスイヤホンの中でも、外の音がダイレクトに聞こえるイヤーカフ型が人気を集めています。価格帯も幅広く、「どれを選べばいいの?」と悩む方も多いはずです。

 

今回紹介するのは、SOUNDPEATS UU2イヤーカフです。

 

2026年4月20日に発売されたばかりの最新モデルで、イヤーカフ型ながら低音にもこだわった音作りと、1万円を切る価格で早くも話題になっています。SOUNDPEATSらしいコスパ抜群の一台で、気になりますよね?

実際に使ってみて感じた、音質・装着感・機能性を含めて、わかりやすくレビューしていきます。

 

※本記事はSOUNDPEATS様より製品をご提供いただき、レビューしています。

 

SOUNDPEATSよりクーポンコードをいただきました。

ぜひご活用ください。

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Amazon販売ページにて、SOUNDPEATS UU2イヤーカフがさらに8%オフで購入できるクーポンコードを配布中。
Amazonの各種セールやクーポンとも併用可能です。

 

さらに8%OFFクーポンコード:SPUU2HR803
利用期間:本日 ~ 2026/05/19 23:59(JST)
通常価格:7280円

 

UU2イヤーカフはコスパだけじゃなく音もしっかりしていました。

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ひと言でいうと

UU2イヤーカフは、「イヤーカフ型に音楽性を求める人にはコレといった一台」でした。

 

イヤーカフ型はどうしても音質を妥協しがちなジャンルですが、UU2イヤーカフは低音もしっかり、ボーカルも明瞭で、音楽を楽しむ道具として十分な実力を持っています。販売価格7,280円というコスパも含めて、サブ機としても本命としても選べる仕上がり。

 

もちろん細かい不満点もあるので、そのあたりも正直に書いていきます。

 

 

製品スペック

コスパが高いイヤーカフ型です
項目 仕様
重量(片側) 約5g
重量(充電ケース込み) 47.7g
サイズ(イヤホン片側) 27.3 × 28.5 × 20.7mm
サイズ(充電ケース) 64.8 × 51.8 × 29.0mm
ドライバー φ12mm デュアルマグネット ダイナミック(チタンPVDコーティング)
対応コーデック SBC, AAC, LDAC
防水性能 IPX5
最大持続時間(単体) 約10時間
最大持続時間(ケース含む) 約42時間
充電時間(イヤホン) 約1時間30分
充電時間(充電ケース) 約2時間
急速充電 対応(10分充電で約2時間再生)
マイク 片側1基
通話ノイズキャンセリング 対応(ENC / AI駆使)
風切り音低減 対応
マルチポイント 対応
プライバシーモード(音漏れ低減) 対応
ゲームモード 対応
左右気にせず収納 対応
専用アプリ SOUNDPEATS(iOS / Android)
通常価格 7,280円
発売日 2026年4月20日

※最大持続時間はSBC、60%音量、ダイナミックEQ OFF、空間オーディオ OFFの場合

 

UU2イヤーカフの特徴

まずはUU2イヤーカフの主な特徴を簡単にまとめます。

  • チタンPVDコーティングを施したφ12mmデュアルマグネットダイナミックドライバー搭載
  • 独自のDynamicEQアルゴリズムにより、迫力ある低音を実現
  • 片耳わずか約5gの超軽量設計
  • 赤ちゃんの肌のように滑らかな触感を実現したUV nano-excimerスキンフィールコーティング採用
  • 直感的に操作できる物理ボタンを搭載

スペックだけを見ると音質と装着感の良さが目立ちますが、実際に使ってみると物理ボタンによる操作性の良さも見えてきました。

 

デザインと装着

デザイン・外観

デザインはシンプル

まず目に入るのがデザインです。

 

シンプルなデザインで、ブラックではロゴ部が青みがかった配色になっています。

イヤホン部と操作部は、たとえばHUAWEI FreeClip 2と比べると少し大きく感じました。

外観にはコストを意識した部分もありますが、ブルーやベージュはシンプルな中にも華やかさのある配色で、見た目の好みで選ぶ楽しさがあります。

 

少しコストを感じてしまったのが、イヤホンと操作部をつなぐU字パーツです。ゴムチューブのような質感で、触り心地も見た目通り。

SOUNDPEATSが掲げたロゴ

ケースも非常にシンプルなデザインです。

ですが、サイドにはお馴染みの「Hear the difference」のプレートが配置されています。

SOUNDPEATSのケースには必ずこの言葉があり、ブランドのコンセプトをずっと大事にしているところに、私個人としてはとても好感を持っています。

 

ただケースで残念なのは、表面がとても滑る素材であることです。

乾燥肌の方はケースの蓋を開ける時にも滑ることがあるので、少し注意が必要だと感じました。

 

コスパモデルなので高級感はありませんが、シンプルなデザインに好感を持つ方もいるはず。カラーは3色展開で、ブラックのほかブルーやベージュは明るい配色なので、好みに合わせて選べます。

実際に手に取ってみると、「シンプルな分、肩肘張らずに気軽に外でも使えそう」と感じられました。

 

装着感

装着感は、少し挟まれ感はありますが良好です。

 

イヤホン部と操作部のサイズが大きいので「装着しにくいかも?」と最初はイメージしましたが、実際にはイヤホンと操作部の間に適度な隙間があり、自然と装着できました。

着けてしまえば重さを感じることはなく、少し挟まれているような感覚はあるものの、キツさはありません。

 

これなら緩すぎることもないので、スポーツでも活躍しそうです。

ランニングでも使えます。安定した装着性でした

 

そこで屋外ランニングで試してみました。

50分走ってみましたが、イヤホンがズレることもなく走り切ることができました。走り終わった後も、装着の違和感はなし。

さらに良かったのが、小音量で音楽を流しながらランニングをしているのに「ボーカルがとても聴こえやすいな」と感心しながら走れたことです。

 

また、車の走行音に音楽がかき消されるくらいの音量なので、しっかりと外の音も聞こえて、安心感をもって走ることができました。

 

僕の耳では、軽さと安定性のバランスが良く、長時間の装着でも問題なしと感じました。

 

特に安定感は印象的で、スポーツのお供としてはお気に入りになりそうです。

逆に、耳の形状によってはもっと締め付けが欲しい人もいるかもしれないので、そこは好みが分かれそうです。

 

 

なお、UU2イヤーカフはケースへの収納時に左右を気にせず入れられるのが便利な仕様ですが、イヤホン本体の左右は取り出し時か収納時に確定します。FreeClip 2などの高価なイヤーカフ型では装着時に左右を自動で認識しますが、UU2イヤーカフにはこのような左右を認識する機能はありません。

そのため、装着時はケースから取り出すタイミングで左右を確認する必要があるので、慣れるまでは少し気を遣うポイントです。

 

 

防水性能

UU2イヤーカフはIPX5相当の防水性能に対応しています。

 

IPX5は「あらゆる方向からの噴流水を浴びても動作に影響がない」等級。運動中の汗や、ランニング途中の小雨くらいなら気にせず使える防水レベルです。

 

実際、僕も50分のランニングで汗をかきながら使いましたが、動作は最後まで安定。汗で止まったり、音が途切れたりすることはありませんでした。

ランニングやジムでの使用を考えている方には、安心して使える防水性能だと思います。

 

ただし、水没やシャワー使用には非対応なので、お風呂やプールでの利用は避けてください。

 

音質レビュー

第一印象

音を聴いてまず感じたのは、イヤーカフ型なのに普通に音楽が聴けることへの驚きでした。

 

ここまで明瞭に音楽を聴けるのは凄い。これは定位感がとても良いからだと思います。

ボーカルや楽器がしっかりと聴こえるから、音楽を楽しめる。

 

UU2イヤーカフは、「音楽を優先したイヤーカフ型」という表現がしっくりきます。

ここまで音楽を楽しめるとは!と素直に感心しました

低音

低音は、量感が特徴です。

 

イヤーカフ型は特性上、低音が出ないイヤホンが多いです。ですが、UU2イヤーカフはサブベースまで少しだけ感じられて驚きました。

ビリー・アイリッシュ「Bad guy」や「Xanny」では、少し響くような広がりのある低音が音を支えています。

 

ベースラインも追えるくらい曖昧にならず、しっかりした低音を感じられました。

 

もちろんカナル型と比べるとキックの強さや深さは出ませんが、それでも低音が音楽を支えてくれるので、ノリの良さが感じられて楽しさを実感できました。

 

 

さらに、DynamicEQをONにしてみると、楽曲によっては低音がぐっと大きくなり、少し背中を押されるような感じで前に出てきます。ただ大きくなるだけだと他の音域に影響が出そうですが、そんなことはなく、ボーカルもシンバルも存在感は健在。常用する方が好みだという人も多そうな仕上がりでした。

あえて言うなら、ボーカル重視で聴きたい方にはOFFの方が音がスッキリして好ましく感じるかもしれません。楽曲や気分に合わせて切り替えるのが一番楽しめそうです。

 

中音

中音域はボーカルがすっと前に出てきて、聴いていて気持ちがいいと感じました。

 

ボーカルの距離感は、楽器より少しだけ前に出てきます。楽器に埋もれることなく、はっきりと声が聴こえる。

 

GLAY「Dead Or Alive」ではギターのエネルギッシュさやうねりがロックを感じさせ、早いテンポでも遅れることなくエッジの伸びも良かったです。

milet「The Story of Us」では、明瞭で力強いボーカルが伸び伸びと歌っている様子が見えるようで、とても気持ちよく聴くことができました。

 

低音があるおかげで厚みもあり、ここでも「これ、ホントにイヤーカフ型なのか」と驚かされました。

音量を上げていくとボーカルにキツさも出てきたので、適度な音量に収めるのがおすすめです。

 

J-POPやアニソンでは、ボーカルだけでなくコーラスまでしっかり聴こえて、気持ちよく聴けました。男性ボーカルとの相性も良く、普段使いしやすい音作りです。

 

高音

高音は、明るくシャープな印象です。

 

シンバルの伸びとシャリ感が上に抜けていき、広がりを持っています。残響感もあって、音の消え際まで気持ちよさが残りました。

GLAY「BETTY BLUE」ではシンバルの響きと収まりが良く、シャンっとした音を聴くことができました。ですが、力強さは少し控えめにも感じます。

 

明るく爽やかでやや軽めの高音は、ハマれば気持ちよさもありますが、シャープさがあるので楽曲によっては刺さり気味に感じることもあるかもしれません。

 

音場・定位感・分離感

音場は広い印象です。

 

左右は普通で、上方向にやや広く、奥行きもあります。後ろに広がるような音場感ですね。

 

定位感は良く、ボーカルと楽器の位置関係もつかみやすく感じました。

分離感についても、音が重なりすぎないので、音数の多いJ-POPとの相性が良いです。

 

音を分析的に楽しむというよりは、見通し良く聴けるタイプだと思います。

 

どんなジャンルと相性がいいか

相性が良いと感じたのは、以下のようなジャンルです。

  • J-POP
  • アニソン

特にJ-POPでは、テンポが早くてもボーカルと楽器の音が聴き取りやすく、しっかり伝わってきました。

 

操作性・接続性・アプリ・バッテリー性能

操作性と接続性

物理ボタンはランニング中でも操作しやすい

UU2イヤーカフの操作方法は物理ボタンで、操作性はとても良好です。

ボタン操作の反応も良い印象でした。

 

ランニング中に2回連続押しで再生・停止操作を行ってみましたが、一発で成功するくらい確実な操作ができます。

Apple Watchとの接続面でも途切れることがなく、安心して使えました。

ただ都会の駅など混雑エリアでは事情が異なるかもしれないので、ここは今後試していきたいと思います。

 

アプリについては、EQ / 操作変更 / マルチポイント / ゲームモード / プライバシーモードなど必要な機能は充実している印象です。

DynamicEQもアプリから設定できます。

 

また、急速充電(10分の充電で約2時間再生)にも対応しているので、出かける直前に充電を忘れていても安心です。

 

プライバシーモードを実際に試してみた

イヤーカフ型で気になるのが、やっぱり音漏れですよね。

 

電車で隣の人のイヤホンから漏れてくるシャカシャカ音が聞こえてきて、ちょっとイライラ……そんな経験はありませんか?

これは、イヤホンの高音域は指向性が高く、衣服などにも吸収されにくいから起こる現象です。しかも電車の中では音量を上げがちなので、余計に漏れて聞こえやすくなってしまうんですね。

 

UU2イヤーカフのプライバシーモードは、まさにこの問題に向き合った機能です。

 

仕組みは「高音域の低減」

プライバシーモードは、中低音域は残しつつ、高音域を大きく低減するという仕組みで音漏れを抑えています。

 

実際に試してみると、シンバルやボーカルの漏れがしっかりと低減され、外側から聞こえにくくなっていました。

これなら電車やカフェなど、周囲への配慮が必要なシーンでも安心して使えます。「シャカシャカ音で迷惑をかけてしまうかも」と気にしながら音楽を聴くストレスから解放されるのは大きいですね。

 

聴く側の音質はどう変わる?

ただし、プライバシーモードをONにすると聴いている側の音質にも変化があります。

 

高音域が小さく抑えられるため、ボーカルの艶や伸びがなくなり、少し素っ気なく感じました。

ですが、低音はしっかり残っているので、音楽自体は十分に楽しめる印象です。「音漏れを抑えたい場面では割り切って使う」くらいの感覚で、シーンに合わせて使い分けるのが良さそうです。

 

注意点:アプリを開いて操作する手間

便利な機能ですが、プライバシーモードのON/OFFはアプリを開いて操作する必要があるので、サッと切り替えたい時には少し手間に感じました。

 

イヤホン側のボタン操作に割り当てられればもっと使いやすいので、今後のアップデートで対応してくれると嬉しいポイントです。

 

バッテリー持ち

バッテリー持ちはとても長いです。

どれくらい消費するのか測定してみました。

 

バッテリー持ちの検証。EQなどOFFで1時間あたり10%未満でした

 

測定環境

  • iPhone 17 Pro
  • Apple Music:邦楽ベストヒッツ
  • 空間オーディオ:OFF
  • イコライザー:OFF
  • DynamicEQ:OFF

測定結果

  • 1時間後:100%
  • 2時間後:90%

上記の測定環境なら1時間経っても残量100%のままなので、消費は10%未満。2時間後に90%なので、1時間あたり10%未満のペースです。

 

通勤通学や普段使いなら十分すぎるくらいで、一日中ながら聴きでも問題なさそうです。

 

HUAWEI FreeClip 2との違い

ここで人気のあるイヤーカフ型HUAWEI FreeClip 2と簡単に比べてみました。

  • UU2イヤーカフはコスパと音質で選んでも後悔しない
  • FreeClip 2はコンパクトなサイズと質感の高さで気分が上がる

という違いがあります。

 

音でいえば明瞭な音のUU2イヤーカフ、使い勝手でいえばコンパクトで持ち運びやすいFreeClip 2なので、

  • 購入価格は抑えたいけど音質を優先したいなら → UU2イヤーカフ
  • 質感の高さと外でも映えるデザインを選びたいなら → FreeClip 2

という選び方がわかりやすいです。

 

UU2イヤーカフの良かったところ気になったところ

メリット

実際に使って「これは良いな」と感じたところを挙げてみます。

  • イヤーカフ型なのに低音がしっかり出る音質の良さ
  • DynamicEQの効きが自然で、常用しやすい仕上がり
  • 販売価格7,280円という手の出しやすい価格
  • スポーツでも安定した装着性
  • 物理ボタン操作なのでランニング中でもミスしにくい
  • プライバシーモードで音漏れを気にせず使える
  • 長時間再生
  • 3色のカラー展開で好みの色が選べる

特に音質の良さはイヤーカフ型の中でも上位クラスなので、音質だけで選んでも満足感につながりやすいポイントだと感じました。

 

デメリット

逆に、使っていて気になった部分も正直に書いておきます。

  • イヤホン部と操作部が少し大きく、人によっては違和感があるかも
  • ケースの表面が滑りやすく、乾燥肌の人は注意が必要
  • デザインがシンプルで、高級感を求める人には物足りない
  • プライバシーモードの切り替えがアプリ経由でしかできない

大きな欠点というよりは、コスパモデルゆえの割り切りといった感じです。

ケースが滑る点だけは注意が必要ですが、ここが気にならなければ満足度はかなり高いと思います。

 

UU2イヤーカフはこんな人におすすめ

ここまでの内容を踏まえると、UU2イヤーカフが合うのはこんな方だと思います。

  • イヤーカフ型でも音楽を楽しむことは諦めたくない
  • コスパ重視で選びたい
  • スポーツでもワイヤレスイヤホンを使いたい
  • サブ機として気軽に使える一台が欲しい

逆に、

  • ケースの素材がサラサラで滑るのが気になる人
  • 高級感を求める人

こういった方は、別モデルのほうが満足しやすいかもしれません。

 

まとめ

SOUNDPEATS UU2イヤーカフを実際に使ってみて感じたのは、「イヤーカフ型でも、ちゃんと音楽を楽しめる」ということでした。

 

イヤーカフ型は外の音を聞きながら使える便利さが魅力ですが、その分どうしても音質や定位感は妥協しがち。ですがUU2イヤーカフは、明瞭なボーカルとしっかりした低音で、「もう一曲だけ」と聴き続けたくなる音作りに仕上がっています。

 

さらに、プライバシーモードによる音漏れ低減にも対応しているので、電車内やオフィスなど周囲を気にする場面でも、安心して音楽に没頭できるのは嬉しいポイントです。

 

7,280円という価格を考えれば、これだけ音楽を楽しめて周囲への配慮もできるのは十分すぎるレベル。スポーツでも普段使いでも気軽に活躍してくれる、コスパに優れた一台だと感じました。

「イヤーカフ型は気になるけど、音にも妥協したくない」そう思っている方には、きっとハマる一台だと思います。

 

 

それでは、また次のレビューでお会いしましょう。