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Noise Master Buds MAXレビュー|数値のないイコライザーが語る、BOSE監修の音

Noise Master Buds MAX

こんにちは!エスです。

 

結論から言うと、Noise Master Buds MAXは機能を絞り込んで音質に振り切った、3.3万円としては満足感の高いワイヤレスヘッドホンでした。

 

それを象徴しているのがアプリのイコライザーです。低音・中音・高音の3本のスライダーだけで、数値もdB表示もありません。

SOUND BY BOSEのプリセットが用意されています

プリセットも「カスタム」と「SOUND BY BOSE」の2つだけ。見た瞬間に「これを使ってほしい」という作り手の意図が伝わってきました。

BOSE監修と聞いて、名前を借りただけだろうと思っていました。でも聴いてみると、その考えは変わります。中高音のシャープさとエッジのキレが際立っていて、バンドサウンドが気持ちよく鳴ります。

 

一方で高音質コーデックはLHDCのみ、有線接続もできません。操作もタッチではなく物理ボタンです。この割り切りをどう見るかで評価が分かれます。

 

イコライザーの正体も含めて、詳しく紹介していきます。

項目 評価
音質 ★★★★☆
装着感 ★★★★☆
ノイズキャンセリング ★★★☆☆
操作性 ★★★★★
コスパ ★★★★★

 

※本記事は株式会社StoreHero様より製品をご提供いただき作成しています。掲載内容は実際に使用した上での僕自身の感想で、評価について指示や制限は受けていません。

 

 

Noise Master Buds MAXの特徴

まずはNoise Master Buds MAXの特徴をざっくりまとめると、こんな感じです。

  • BOSEとのコラボレーションによるキレのある音質
  • 3段階の固定切替もできるノイズキャンセリング機能
  • 軽さと側圧が適度なので装着感が良い
  • 10分で最大10時間再生が可能な急速充電に対応
  • 物理ボタンだから確実な操作ができる
  • ハウジングのスピン加工が美しい

この中で、使い始めて最初に驚いたのが操作方法でした。

 

僕はワイヤレスヘッドホンの操作方法として、イヤーカップをタッチすることが当たり前だと思っていて、当たり前のようにタップしてみると無反応。「あれっ、おかしいな?」と思いアプリから操作方法を確認してみると、ボタン操作のみの説明でした。タッチ機能を省くことで価格を抑えていると考えれば納得できますし、実際に使ってみると物理ボタンの確実さはむしろメリットに感じています。

 

特徴だけを見るとやはりBOSEが監修した音質が気になりますが、実際に使ってみると、音質以外にも装着感の良さが好印象でした。

 

Noise Master Buds MAXのスペック

項目 内容
型式 密閉型オーバーイヤーヘッドホン
ドライバー 40mm
Bluetoothバージョン 5.4
対応コーデック SBC / AAC / LHDC
有線接続 非対応
ノイズキャンセリング 対応(アダプティブ/固定3段階:低・中・最大)
外音取り込み 対応(トランスペアレントモード)
空間オーディオ 対応(ヘッドトラッキングなし *頭の動きに音の定位は追従せず、常に正面から聞こえます)
マルチポイント 対応
装着検出 着脱に合わせた自動再生・一時停止
再生時間 最大60時間(ANC使用時 最大48時間)
急速充電 10分の充電で最大10時間再生
充電端子 USB Type-C
操作方式 物理ボタン(タッチ操作非対応)
専用アプリ 対応(EQ/モード切替/マルチポイント設定)
Google Fast Pair Androidデバイスとの素早いペアリングに対応
機構 90度スイーベル/折りたたみ
質量 262g
防水性能 IPX4
紛失防止機能 ヘッドホンを探す(Find my Headphone)
カラー Onyx(Black)/Titanium/Silver
付属品 ポーチ/クリーニングクロス/充電ケーブル
販売価格 33,000円

※スペックはメーカー公表値です。

※AACのコーデックも接続を確認しました。

 

デザイン・外観|レコード盤をモチーフにしたハウジング

外観はプラスチックと合皮で構成されたシンプルな外観です。高級感はありませんが、きちんと耳を覆うことができる90度スイーベル機構や持ち運びがしやすいように折りたたみ機能があります。

 

デザインで目を引くポイントはレコード盤をモチーフにしたハウジング。光を乱反射させて放射状の美しい輝きを生み出すスピン加工が特徴的です。右側には2時を指すライトバーがシンプルながら質感を演出しています。

放射状のスピン加工が特徴的で光の乱反射が美しく輝きます

ハウジングのスピン加工部に触れてみると、表面がフラットではなく放射状の凹凸があります。擦ると指の角質や皮脂により白い汚れが残りました。僕自身乾燥肌で、冬場は特にこの白さが残りやすいかなと経験上思いました。同じような乾燥肌の人は特に角質が付着しやすいのでメンテナンスは重要です。

ポーチとUSBケーブルが付属されていました

また、付属品にポーチがありますので、お出かけの際に折りたたんでポーチに入れたら気軽に持ち運ぶことができます。充電ケーブルも同梱されているので、届いたその日からすぐに使えます。

 

今回紹介しているカラーはOnyx(black)です。他にTitaniumとSilverがあり3色展開されています。

実際に手に取ると、イヤーパッドやヘッドバンドの厚みがしっかりあることと柔らかいことで装着感は良さそうだと感じられます。

 

装着感は?262gの軽さと側圧をチェック

側圧はキツくはなくて装着感は良好でした

装着感は結構良いです。

 

装着してみると、側圧はキツくなく圧迫感は少なくて眼鏡をしていても負担を感じません。頭頂部のヘッドバンドからも押さえつけられることはないのでこちらも好印象です。

これは262gの軽さも確実に効いていますね。

 

僕の場合では、2時間ほど連続で使っても「疲れにくいな」という感覚です。

ただ、合皮のイヤーパッドが柔らかく密着性が良いぶん、2時間つけていると流石に蒸れました。ここは装着感の良さと表裏一体の部分だと思います。夏場に長時間使う場合は、ときどき外して休憩を挟むのが良さそうです。

 

ヘッドホンは肩が凝るといった人にも軽さを含めた装着感の良さでNoise Master Buds MAXはおすすめできます。

 

スライド量は一般的です。手持ちのSONY WH-1000XXと比べても、最大までスライドさせた時のイヤーパッドの位置は同じなので、もしSONYを使っている方で小さいと感じるのであれば装着が難しいかもしれません。ここは個人の相性が出るかもしれません。

 

Noise Master Buds MAXの音質レビュー

第一印象

音を聴いて最初に感じたのは、硬質な音で広がるというよりストレートに音が耳に飛んでくると感じました。

 

試聴環境

  • iPhone 17 Pro MAX
  • 音源:Spotify
  • イコライザー:SOUND BY BOSE

スピーカーを基準に音の評価をしています

なお、音の評価は普段聴いている所有スピーカー「Focal Kanta No.1」を基準にしています。同価格帯のヘッドホンとの横並びではなく、僕がいつも聴いている音を物差しにした感想として読んでいただければと思います。

 

もうひとつ、イヤホンやヘッドホンを聴くときは毎回「凛として時雨『abnormalize』をどれだけギラギラした音で聴けるか」を試しています。この記事でも、その物差しで評価しています。

 

イコライザーは標準が「SOUND BY BOSE」です。

このイコライザーは低音を上げて高音を下げたカーブですが、ポイントはおそらく3kHz前後を上げていること。僕自身、ボーカルをもう少しクリアに聴きたい時に少し上げることがあって、この辺りを調整して少し聴こえやすくしています。

 

そして低音のカーブ。ここまで低音を上げてうるさいのではと思われるかもしれません。ところがドライバーの動きがいいのか、キレのある音に仕上がり逆に力強さが気持ちいい仕上げとなっています。

 

楽曲を聴いていて「あー、面白いな」と気がついたことがあって、楽器やボーカルのパートが横並びで主張し、バランスよくそれぞれが主役のような音の出方をしていたことです。

この音がBOSEチューンだと言わんばかりの凄さだと思いました。

 

カスタムEQは触るべき?

せっかくなのでカスタムに切り替えて、自分好みに追い込めないか試してみました。

結果としては、どう動かしてもBOSEプリセットのクリア感は出ませんでした。スライダーを触った瞬間、フィルターがかかったような曇りが乗ります。高音を上げてもギターが前に出るというより、ざらつきが増えるだけという感覚でした。

 

数値もdB表示もない3本のスライダー。触る必要がないというより、触ってほしくないのだと思います。「SOUND BY BOSE」を選んでおけば間違いない。アプリを開いた瞬間に感じた作り手の意図は、実際に音を聴き比べてみると納得できるものでした。

 

低音|締まりと塊感のある鳴り方

低音は締まりと塊感があります。

しっかり出ているのに、膨らみすぎないので重さを感じさせません。

 

King Gnu「SPECIALZ」では低音の動きがわかりやすく、奥から前に絞り出されるようなキレのある低音のうねり。この動きのある低音は強いけど楽曲には重さを感じさせず、ノリの良さを感じてボーカルのキーの高さと低音の動きが呼応しているかのようでした。

L'Arc〜en〜Ciel「READY STEADY GO」では常にブンブンとベースが楽曲の中心に鳴り響き、ドラムと共にリズムを刻んでいます。ベースって一見目立ちにくいと思われがちですが、意識できるくらいこのヘッドホンでは楽しめました。

 

ただ、中高音と比べると低音の解像感は一歩譲る印象で、同じレベルを求めたくなりました。

ロックでは曲の土台をしっかり支えてくれる、音楽にノリやすい低音です。

低音好きにも満足感はありつつ、全体のバランスも崩しにくい仕上がりです。

 

中音|ボーカルとギターの表現

中音は、ボーカルやギターが印象的でした。

ボーカルの距離感は自然で、煌びやかな歌声を気持ちよく楽しめます。

エレキギターの高域に伸びる歪みがギラギラ感を醸し出しロックと相性が良さそうです。

 

GLAY「Winter,again」ではエレキギターの歪みが気持ちよく響き、メロディーでは低音から高音までエレキギターを楽しめます。ツインギターであるGLAYでは、それぞれのパートや同時に演奏する音色の違いも楽しめる解像感の良さが印象的でした。

宇多田ヒカル「First Love」ではボーカルの定位の良さと伸びが印象的でした。アコースティックギターとボーカルとの一体感が曲調の力強さや静かさをメリハリある楽曲として楽しめます。質素で味わいのあるアコースティックギターは爪弾きしていることが想像できそうです。

 

J-Popやロックをよく聴く方との相性は良いです。

音の厚みはしっかりあるので、ボーカルやバンドサウンドは熱いものを感じて好印象です。

 

高音|明るくシャープな鳴り方

高音は明るい印象です。

シンバルやストリングスの鳴り方もきれいで、高音が強すぎることはありません。

 

凛として時雨「abnormalize」は楽曲中はボーカルやギターがキンキン鳴り響きます。ボーカルとギターのキーは高いけどしっかりと分離していて刺さるけど聴けるなと思いました。

ただ、もう少しギターは攻めてもいいかなと僕は感じました。
ここは完全に好みの話です。同価格帯のイヤホンやヘッドホンを多く聴いてきた中では、この落ち着き方はむしろ多くの人にちょうどいいと思えるレベルです。僕の所有するFocal Kanta No.1がガンガン攻めてくるタイプなので、その基準で聴くと物足りなく感じただけかもしれません。少しギターの攻めが落ち着いて感じるのはイコライザーで高音を下げているためかと想像します。

GLAY「BETTY BLUE」ではシンバルが乱舞する楽曲ですが、やや奥に引っ込んでいます。響きも抑え気味でもう少し強調が欲しいと感じました。クラッシュシンバルの力強さや伸びに対しては少し物足りなさを感じるかもしれません。

 

高音でも中高音は非常にシャープでキレがあり、ロックなどの楽曲でも華のある美味しい領域はギラギラ気持ちいい楽曲を楽しめます。超高音域のイコライザーが下げられているので、伸びなどが少しマイルドになっていて楽曲によって聴きやすく、ボーカルの強調に生かされているように感じました。

 

10万円クラスのイヤホンと聴き比べてわかったこと

3.3万円という価格は、「その値段なら音も相応でしょ」と見られやすいところです。実際のところどうなのか、上のクラスと比べてみたくなりました。

そこで先日、eイヤホンで試聴してきました。テーマはいつもと同じ「凛として時雨『abnormalize』を、どれだけギラギラした音で聴けるか」の一点です。

10万円を超えるイヤホンをいくつか聴かせてもらいました。分離感は素晴らしく、細かい音まで見通せます。これは価格通りの実力です。

 

ところが、肝心のギラギラ感ではNoise Master Buds MAXほど攻めてくるモデルがありませんでした。

さきほど「もう少しギターは攻めてもいい」と書きましたが、あれはFocal Kanta No.1を基準にした話です。イヤホンやヘッドホンの中で見れば、この攻め方はむしろ突出しています。

価格が上がるほど、音は整っていきます。整うということは、角が取れるということでもある。3.3万円のこのヘッドホンが持っているエッジの立ち方は、上のクラスに行けば手に入るというものではありませんでした。

 

だからこそ、この音は刺さる人には刺さります。バランスの良さで選ぶヘッドホンではなく、この一点で選ぶヘッドホン。そう考えると、かなりコスパの良いモデルです。

 

音場・定位感・分離感

音場はほどよい広さです。

奥行きは感じますが、高さがもう少し欲しいと感じます。

窮屈さを感じるほどではありませんが、音が広がるというより音がこちらに向かってくる印象です。

 

定位感も良い印象で、ボーカルや楽器の位置関係もわかりやすく感じました。

分離感では、特に中高音は音が団子になりにくく、曲の情報量が多い場面でも比較的見通しよく聴けます。超低音はもう少し解像感が欲しいとも思いました。

 

分析的に聴くというより、音楽を気持ちよく楽しめるバランスです。

 

LHDCと空間オーディオ

高音質コーデックのLHDCはiPhoneでは利用することはできません。

そこで外付けトランスミッター「Questyle QCC Dongle Pro2」を利用して音楽を聴いてみました。

iPhoneに接続するだけでLHDCが利用できるトランスミッター

LHDCで聴いてみると、特に低音の解像感が少し上がり音のダイナミックレンジも広がるように感じました。

全体的に音のバランスがよくなり、楽曲をいい音で聴いているような感覚になります。部分部分では少しの差ではありますが、全体を通して楽曲を聴くとコーデックの違いを改めて感じることになりました。

 

また空間オーディオはボーカルの声が響き、声にリバーブを効かせたようで変に聴こえます。左右の音場は広がりますが、定位感が曖昧になり響きを増やして空間の広さを演出している感じ。このヘッドホンのストレートな音の良さが失われているように感じました。

 

ただ映像では印象が変わり、ワイルドスピードX3の立体駐車場でのドリフトシーンでは、音場の広さと響きが非常に演出に一役買い迫力が増してこれは有効でアリだと感じました。セリフは少し奥に配置されるようです。

 

どんなジャンルと相性がいい?

相性が良いと感じたのはロックです。

特にエレキギターの歪みが気持ちよく、ギラギラした音となってこのヘッドホンの良さがわかりやすく出ていました。

普段ロックバンドを聴いている方や、最近はアニソンでも『ぼっち・ざ・ろっく!』や『ロックは淑女の嗜みでして』などを中心に楽しんでいる方には、特に使いやすい一台です。

 

ノイズキャンセリングの効果は?電車とカフェで検証

ノイズキャンセリングは十分な効きです。

 

電車のYouTubeをスピーカーで再生してみました。

  • ゴーとなる騒音は抑えられ、アナウンスは聞こえる
  • 扉の開く時に聞こえるシューといった音や開閉時のブザー音は聞こえる
  • 線路のつなぎめのゴトゴト音は聞こえる
  • 人の声は聞こえるが何を話しているのかはぼやけている

簡単にまとめると、スタンダードなノイズキャンセリング効果で、低域は抑えられ中域は通ってくるといった感じです。電車内のゴーといった騒音には効果を十分に感じられ、背景の静かさを体感できました。

 

電車ではアナウンスが聞こえますので、音楽を停止すれば非常時の咄嗟の対応もできます。

 

カフェ(スタバ)で使ってみた

休日にスターバックスに持ち込んで使ってみました。

  • 店内の騒音やBGMの低音はスーッと消えてスッキリする
  • BGMは響きがなくなる
  • 話し声や笑い声は聞こえるが、明瞭さはなくなる
  • 食器が触れ合うかちゃかちゃした高音は、抑えられるものの聞こえる

低い音がごっそり消えるので、カフェの中でも音楽に集中できます。人の声は聞こえますが、何を話しているかまでは入ってこないので気になりませんでした。

付属のポーチに入れてみました。持ち運びも安心です

ただ、手持ちのSONY WH-1000XXと比べるとノイズキャンセリング性能は一歩譲ります。

この差が面白くて、WH-1000XXは音を消すというより、入ってくる音を選んで空間を作っている感じなんです。対してNoise Master Buds MAXは音を消しにいく。消しているのか空間を作っているのか、その違いがそのまま静けさの質の差として現れていました。

 

カフェで作業する用途なら十分に実用的です。トップクラスを求めないのであれば、不満は出にくいでしょう。

 

ただ、実験中に気になったことがありました。
ノイズキャンセリングをアダプティブにすると、扇風機の風が当たった時に効果が和らいだり効いたりと迷いがありました。これが気になる方はアダプティブではなく固定(低・中・最大の3段階)にしていると気にならなくなります。

圧迫感も少なく日常的に使いやすいノイズキャンセリング性能となっていました。

 

外音取り込み(トランスペアレントモード)は使える?

外音取り込みは実用的な印象です。

このヘッドホンではトランスペアレントモードが外音取り込みです。

 

トランスペアレントモードでは

  • 高音や響きは抑えられている
  • 人の声はよく聞こえるから会話はできる
  • キーボードのタイプ音は聞こえるが少しこもる

ヘッドホンをつけたままでも会話は対応しやすく、使い勝手の良さにつながっています。

自分の声の聞こえ方も自然で、日常使いしやすい仕上がりです。

 

操作性・接続性・アプリ・バッテリー持ちは?

ボタン操作と接続の安定性

操作性はボタン操作のため単純でわかりやすいです。

ボタンが大きくミスなく操作がしやすかったです

ボタンの対応操作は

  • 電源ボタン
    • 長押し:電源ON/OFF
    • 2回押し:ペアリング待ち
    • 音楽再生中:再生/停止
  • 音量+ボタン
    • 1回押し:音量アップ
    • 長押し:次の曲へ
  • 音量ーボタン
    • 1回押し:音量ダウン
    • 長押し:楽曲の冒頭へ
  • ノイズ切替ボタン
    • 1回押し:ノイズキャンセリング(固定)→ ノイズキャンセリング(アダプティブ)→ トランスペアレント → オフの順に切替
    • 2回押し:空間オーディオとミュージックモードの切替

再生時の操作が『音量の+とー』と『再生停止』の3ボタンしかなく、一回押しと長押しとの組み合わせで操作します。

 

ワイヤレスヘッドホンではタッチ操作の機種も多くあり、レスポンスの悪さにより操作ミスが発生しやすいことがまだまだ多いと実感します。成功していてもワンテンポ置いて操作されることもありますので分かりにくいんですよね。

単純な操作にはなりますが、物理ボタンの形状やクリック感は良好です。操作方法も必要十分に割り振られていて、操作性は素直に良いです。

 

サブスクで音楽を聴いている人も多いでしょう。適当に音楽を流していても、この曲はスキップしたい、もう一度聴きたいと思うこともありますよね。そんな時でも物理ボタンの操作性は押すだけですので移動中も操作ミスがなく、思うように操作ができるメリットは大きいと思います。

 

接続性で気になるのが動画を見るときの遅延ですが、YouTubeで動画を通して見ても口の動きに違和感はなく、遅延を感じることはありませんでした。音楽だけでなく動画視聴にも問題なく使えます。

 

マルチポイントにも対応しています

2台同時に接続できるマルチポイントにも対応しています。

 

アプリでは、EQ / モード切替 / マルチポイントなど、必要な機能はしっかり揃っています。

 

バッテリー持ち

バッテリー持ちはメーカー公表最大60時間(ANC使用時は48時間)と非常に長く使えます。

実際に2時間ほど聴き続けても、バッテリー残量はほとんど減りませんでした。今回の試聴期間を通しても30%程度の低下で、充電を意識する場面はありませんでした。

 

とにかく減らないので通勤通学や普段使いが中心なら、そこまで不満は出にくそうです。

 

SONY WH-1000XXと比べてどう?音とノイキャンの違い

SONY 1000X THE COLLEXION(WH-1000XX)と比べてみました

価格帯は違いますが手持ちのSONY WH-1000XXと比べると、Noise Master Buds MAXはギラギラしたシャープな音が魅力です。

一方で、SONY WH-1000XXは音場の広さや温かみのある音での心地よさがあるので、どちらが良いかは何を重視するかで変わってきます。

音だけをみると対極にあるような音質で、自分の音の好みが分かりやすく比べてみても面白かったです。

 

ノイズキャンセリング性能は流石にSONYが強いです。音を消しにいくNoise Master Buds MAXに対して、WH-1000XXは入ってくる音を選んで空間を作るタイプ。静けさの質が違います。

 

Noise Master Buds MAXが向いている人:硬質な音でストレートに音を感じたい

SONY WH-1000XXが向いている人:温かみのある音で心地よく音を感じたい

というふうに考えると選びやすいです。

 

Noise Master Buds MAXの良かったところと気になったところ

良かったところ

実際に使って「これは良いな」と感じたところを挙げてみます。

  • ロックに合うシャープでキレのある中高音
  • ストレスなく操作しやすい物理ボタンの操作性
  • 側圧が気にならない装着感
  • 3万円台では音質が非常に優秀
  • 映画では空間オーディオが迫力の演出に効く
  • 動画を見ても遅延を感じない

特にBOSEが監修した音質は、このヘッドホンの満足感につながる大きなポイントでした。

気になったところ

逆に、使っていて気になった部分も書いておきます。

  • 高音質コーデックはLHDCのみなので対応機種を選ぶ
  • ハウジングのスピン加工部が汚れやすい
  • ノイズキャンセリングのアダプティブでは迷いがあった
  • 中高音と比べると低音の解像感が一歩譲る
  • 2時間ほど装着していると蒸れを感じる

高音質コーデックは音質のことを考えると、LDACやAptX Adaptiveなど一般的に普及しているものに対応して欲しいとは思いました。これは人によっては気になるかもしれない部分という印象です。

 

Noise Master Buds MAXはこんな人におすすめ

ここまでの内容を踏まえると、Noise Master Buds MAXが合うのはこんな方だと思います。

  • 3万円台でも高音質のワイヤレスヘッドホンが欲しい人
  • ロックに合うヘッドホンが欲しい人
  • ワイヤレスヘッドホンの装着感に悩んでいる人
  • 物理ボタンで確実な操作をしたい人

逆に、

  • トップクラスのノイズキャンセリング性能を求める人
  • 有線接続でヘッドホンを使いたい人

こういった方は、別のモデルの方が合う可能性もあります。

 

まとめ|3.3万円で10万円のイヤホンにない音が手に入る

Noise Master Buds MAXは、機能を絞り込んで音質に振り切ったワイヤレスヘッドホンでした。

 

数値表示のないスライダーが3本と、「SOUND BY BOSE」というプリセット。最初にアプリを開いたときに感じた「これを使ってほしい」という作り手の意図は、そのまま音に出ていました。

高音質コーデックも、有線接続も、タッチ操作もありません。その割り切りの上でこのヘッドホンが差し出してくるのは、中高音のエッジの立ち方ひとつです。

 

そして、そのエッジは10万円のイヤホンでは手に入りませんでした。整った音、見通しのいい音は上のクラスに行けばいくらでもあります。でも、ここまで攻めてくる音は3.3万円のこのヘッドホンにしかなかった。

3.3万円で、10万円のイヤホンでは手に入らないものが手に入る。これがNoise Master Buds MAXの答えだと思っています。

 

Noise Master Buds MAXは応援購入の期間を終えて、現在はKibidango Storeで一般販売されています。ロックのギラギラした音が好きな方は、ぜひチェックしてみてください。

 

気になった方はこちらのリンク先からどうぞ

Noise Master Buds MAXstore.kibidango.com

 

 

GLASS Core Pro とWF-1000XM6を比較|音質は好み、音場とノイキャンはSONY

こんにちは!エスです。

 

最初に結論を。この2機種は「音の好み」ではなく「聴き方」で分かれます。GLASS Core Proは90年代J-Popのような音数の少ない曲を、腰を据えて聴くときに気持ちいい。WF-1000XM6は何を再生しても外さないので、通勤から在宅まで1日中つけていられる。

音の気持ちよさで振り切れるのはGLASS Core Pro。ただ音場の広さとノイズキャンセリングは WF-1000XM6が明確に上でした。そのあたりを同じ曲で聴き比べながら詳しく比較していきます。

 

 

GLASS Core ProとWF-1000XM6のスペック比較

まず基本スペックを並べます。

項目 KENWOOD GLASS Core Pro SONY WF-1000XM6
価格(税込) ¥49,940 ¥39,600
発売日 2026年6月18日 2026年2月27日
ドライバー 10mmガラス振動板+MEMS(2way・バイアンプ) 8.4mmダイナミック(XM6専用)
ノイズキャンセリング 適応型ANC QN3e(XM5比25%ノイズ低減)
Bluetooth Ver. 6.0 Ver.5.3
対応コーデック AAC / SBC / LDAC AAC / SBC / LDAC / LC3
マルチポイント 2台 2台
空間オーディオ 対応 アプリ・コンテンツに依存
再生時間(本体・ANC ON) 最大12時間 最大8時間
再生時間(ケース込み・ANC ON) 最大40.5時間 最大24時間
操作方式 物理ボタン(5回連続押しまで割当可) タッチ
ワイヤレス充電 対応 対応

数字で見ると、バッテリーの長さと物理ボタンの操作性がGLASS Core Pro。ノイキャンの性能と筐体の小ささはWF-1000XM6、という分かれ方ですね。

 

音質比較|同じ曲を両方で聴き比べた

音の帯域を比較

低音|Billie Eilish「bad guy」

GLASS Core Proの低音は芯のある音で締まりがあります。サブベースで空間を揺らす方向ではなく、ドンっとした太い低音がストレートに耳に届きます。この安定した低音が中高音が支える土台として機能しています。

 

WF-1000XM6では低音に量感があり広がりますがもたつきません。重低音は楽曲のノリを作っているようで、しっかり鳴るのに膨らみません。低音は決してうるさくならずボーカルとの調和が取れています。

 

中音・ボーカル|宇多田ヒカル「First Love」/GLAY「HOWEVER」

GLASS Core Proで聴く宇多田ヒカル「First Love」は透明感のあるボーカルが心にスッと入って馴染むように目を閉じて耳を澄ませて聴く楽しみがありました。ブレスやアコースティックギターのフィンガーノイズまでも近くに感じ、しっとりとした楽曲での相性が非常によく感動すら感じてしまいました。

 

WF-1000XM6のGLAY「HOWEVER」ではボーカルがエレキギターの音にかぶることもなく距離感が自然で長時間聴いても疲れることはありません。ボーカルの力強い歌声やエネルギッシュなギターサウンドが共存してもバランスよく楽曲を楽しむことができました。

 

高音|GLAY「BETTY BLUE」/凛として時雨「abnormalize」

GLASS Core ProではGLAY「BETTY BLUE」のシンバルのシャーンとした響きやシャカシャカしたキレのある音が明るくキラキラ感を持って楽しめました。ただシンバルの伸びは物足りなさを感じました。

 

WF-1000XM6の凛として時雨「abnormalize」のハイトーンボイスのキレとジャギジャギしたギターの高音がキツさに直結してきますが、刺さらずに分離し自然体として楽曲を楽しめます。ボーカルはキツくならない限界近くまで追い込む感じです。

 

音場・定位・分離|milet「The Story of Us」

GLASS Core Proは現代のJ-Popのように音数の多い楽曲では音数が増えると団子になり、音離れが甘く感じます。milet「The Story of Us」ではボーカルとストリングスの組み合わせが盛り上がるサビですが、楽器がイヤホンから離れず多少のガチャガチャした感じになりました。

ただ音場感では上方向には広がりがあって圧迫感は少ないです。

 

WF-1000XM6は定位がよく楽器の位置関係がクッキリと見晴らしがよく聴き取ることができます。

 

僕の結論

GLASS Core Proではボーカルやギターにスポットライトが当たり、全体を見通すのではなく一部に特化したような音楽が楽しめました。宇多田ヒカル「First Love」のしっとりと歌うボーカルやアコースティックギターの音が心に染み入りほんとうに感動しました。

 

WF-1000XM6ではライブステージを見ているようで、演奏をしている姿が想像できるような見通しの良さが楽しめました。GLAY「HOWEVER」ではボーカルや楽器の定位感がよく、一体となって楽曲として作り上げられ、帯域バランスの良さが聴いていて気持ちよかったです。

 

どちらがいい音かではなくどう聴きたいのかで選んでいけばいいと2機種を比べて感じました。

 

 

ここまでが音の比較です。それぞれの機種をもっと詳しく知りたい方は、単体レビューもどうぞ。

www.es-times.com

 

www.es-times.com

 

ノイズキャンセリング比較

 

WF-1000XM6のノイキャンは圧迫感がなくて長時間装着できました

Glass Core ProとWF-1000XM6を電車音を比べてみました。

 

どちらとも低音は抑えられ、アナウンスは聞こえてきます。声が聞こえるようにしていることは安全上の仕様かなと思います。

 

GLASS Core Proではゴーという騒音は抑えられアナウンスはよく聞こえてきます。線路のごとごとした繋ぎ目の音も程よく抑えられています。圧迫感も少なくこれだけをみると不満は少ないでしょう。

 

WF-1000XM6も騒音がしっかり抑えられとアナウンスは聞こえてきます。GLASS Core Proより騒音は抑えられて逆にアナウンスが明瞭に聞こえます。WF-1000XM6の場合はノイキャンする部分を選んでいるかのように空間を作っていると感じます。特に圧迫感のなさが耳への負担を抑えられ長時間の装着でも気にならないです。

 

WF-1000XM6は効きが強いだけじゃなく、圧迫感まで抑えてきている。これがかなり効くんです。ノイキャンで選ぶならWF-1000XM6ですね。

 

外音取り込み比較

外音取り込みを比べると両機とも優秀で、人の会話でも相手の話している声がわかりにくいといったことはありません。キーボードの打鍵音ではどちらも響きは少し抑えられますが、わりと自然に聞こえるほどで安心感があります。外音取り込み機能を使っていれば在宅ワークでも使い続けることはできます。

 

ただGLASS Core Proでは自分の声がスカスカになるような違和感が出ることがありました。

 

装着感・デザイン

僕の耳では、両機とも純正イヤーピースよりAZLA SednaEarfit MAXのほうがしっくりきました。特にWF-1000XM6の純正イヤーピースは少し長さがあって、うまく装着できないというか安定しないんです。同じように感じている方は、交換すると印象がかなり変わると思います。

 

  GLASS Core Pro WF-1000XM6
形状 少し大きい、グリップ力のある素材 前作比11%スリム化
安定性 耳への収まりがよくフィットする 純正イヤーピースは相性が分かれる
ケース 大きくポケットに入らない スリムで縦長

 

デザインは好みはありますが、それを抜きにしてもGLASS Core Proはガラス独特の美しさがあり所有感を満たされます。ただケースが非常に大きくポケットに入らないことから持ち運びがしにくいです。

WF-1000XM6はケースが縦長でスリム。ポケットに入ります

WF-1000XM6は筐体が小さくケースも小さく持ち運びがしやすいです。素材はプラスチックでシンプルな形状となりますが、長く使うことを考えると飽きのこないデザインといえます。

操作性|物理ボタンとタッチ、日常で効くのはどっち

大きな違いが操作方法です。

GLASS Core Proは物理ボタン操作で5回連続押しができます

GLASS Core Proは物理ボタン操作、WF-1000XM6はタッチ操作です。

 

僕はSpotifyのトップ50を流しながら散歩するんですが、気分に合わない曲が来るとすぐスキップしたくなるんですよね。

GLASS Core Proでは5回連続押しまで操作を割り振ることができ、操作範囲のカバーと片方だけで操作したい場合でもこれが有効で、歩いていても立ち止まらずに安定した操作ができます。

WF-1000XM6はタッチ操作で反応良好ですが、歩行中はさすがに誤操作してしまうことがあります。

 

ただ、GLASS Core ProはSpotifyを開くと勝手にカーモードになるんです。いきなり再生が始まるので、毎回びっくりします。ここは直してほしいですね。

 

バッテリー・機能性

GLASS Core ProとWF-1000XM6のバッテリー持ちには大きな差があり、ノイキャンONでは最大4時間の差が出てきます。

 

再生 GLASS Core Pro WF-1000XM6
再生時間(本体・ANC ON) 最大12時間 最大8時間
再生時間(ケース込み・ANC ON) 最大40.5時間 最大24時間

 

ケース込みでは最大16.5時間もGLASS Core Proの方が長く使えるので毎日通勤通学で使っていても、充電を意識することなく過ごせるでしょう。充電回数を大きく減らすことでバッテリーのヘタリも抑えられ長く使えそうですね。

 

GLASS Core Proでは単体で擬似的な空間オーディオが使えます。WF-1000XM6では擬似的な空間オーディオはなく、Amazon Music UnlimitedやApple Musicなどの空間オーディオを利用することで初めて使えます。

 

GLASS Core Proの擬似的な空間オーディオはステレオ再生に比べると、音場感は広がりますがクリア感や定位感が甘くなり好みではなかったです。

WF-1000XM6でAmazon MusicからAdoやOfficial髭男dismなどの空間オーディオを再生してみても、ダイナミックレンジが狭くなり迫力が抑えられるのでステレオ再生に戻しています。

 

マルチポイントは両機とも使えます。どちらも安定して使えるので仕事で使うパソコンとスマートフォンを接続するなど有効活用ができました。

 

5万円の価値はあるか|価格とコスパ

音質は新技術、デザインの所有欲、バッテリー持ちなど長く使っていけます

GLASS Core Proは5万円近く。この価格帯になると、さすがに悩みますよね。WF-1000XM6が4万円を切ることを考えると、この1万円の差に何を見るかが分かれ目になります。

 

宇多田ヒカルを聴いたときに僕自身はとても良いと感動しましたが、特化しすぎると他はどうなのと音質だけで判断すると迷うと思います。

GLASS Core Proでは音質面にガラス振動板とMEMSドライバーを使った新技術を採用したり、デザイン面ではパッと見でも透明感のあるガラスをいかしたイヤホンやケースのデザインが使われています。

ケースが大きいためバッテリー持ちの良さなど所有欲が満たされる要素が多く、長く使いたいと思われる人には納得できそうです。

 

どっちを買うべき?用途別まとめ

GLASS Core Proがおすすめの人

  • 宇多田ヒカルやGLAYなど90年代J-Popを中心に聴く人
  • 好きな1曲のボーカルにじっくり浸りたい人
  • 高音のキレとクールな音が好みの人
  • 物理ボタンで確実に操作したい人
  • 充電を気にせず長時間使いたい人
  • ガラスのデザインに所有欲を感じた人

WF-1000XM6がおすすめの人

  • ジャンルを問わず1台で済ませたい人
  • ノイキャンを長時間つけっぱなしにする人
  • どんな曲でもボーカルが埋もれないバランスが欲しい人
  • 音場の広さや立体感を重視する人
  • 持ち運びをコンパクトにしたい人

 

 

どちらを選んでも、しばらく買い替えを考えなくていい完成度だと思います。気になったほうの商品ページは下記から確認できます。

 

 

 

まとめ:普段使いはWF-1000XM6、1曲に浸るならGLASS Core Pro

2台を並べて聴き比べてみると、性格がはっきり違いました。クールなGLASS Core Proと、ウォーム寄りのWF-1000XM6です。

 

普段の僕はSpotifyのトップ50を流しながら散歩することが多くて、この使い方だとWF-1000XM6が合っていました。ジャンルが次々変わっても破綻しないし、音場が広くて長時間でも心地いい。ノイキャンに圧迫感がないのも、つけっぱなしの時間が長い僕には効果抜群。日常のほとんどをこれ1台で済ませられます。

 

ただ、GLASS Core Proを手放す気にはなれていません。

 

宇多田ヒカルの「First Love」を聴いたときの感覚は、WF-1000XM6では出てこないものでした。ボーカルが近くて、ブレスやギターのフィンガーノイズまで手が届きそう。目を閉じてその1曲だけに耳を澄ませる時間がとてもリラックスできます。万能ではないぶん、ハマったときの深さはGLASS Core Proが上でした。

 

今は、ランキングを流しながらの散歩や作業中のながら聴きにWF-1000XM6、好きなアーティストの曲を腰を据えて聴きたいときにGLASS Core Pro、という使い分けに落ち着いています。

1台で全部を任せたい方にはWF-1000XM6を。好きなアーティストが決まっていて、その音楽を深く聴く時間を大事にしたい方には、GLASS Core Proをそっとおすすめしたいです。

 

それでは、今日も良い音楽を。

 

 

 

 

KENWOOD GLASS Core Pro レビュー|音質・ノイキャンは良いが音場が狭い

KENWOOD GLASS Core Pro

こんにちは!エスです。

 

先に言っておくと、GLASS Core Proは"楽曲を選ぶ"タイプのイヤホン。90年代J-Popや宇多田ヒカルのようなボーカル主体の曲は抜群に気持ちいいけど、バンドサウンドなど音数が多い曲は少し窮屈に感じました。

 

ガラス振動板ならではのタイトでクリアな音は魅力的。ただ音場の狭さは気になったポイントで、そのあたりを実際に聴きながら詳しくレビューしていきます。

 

はじめに

最初、ガラス振動板と聞いてキレキレの高音が出るイメージを勝手に持っていたんですが、実際に音を聴いてみると、キレはありつつも全体がタイトにまとまっていて、思っていたよりずっと聴きやすい音でした。

 

一番驚いたのは、そのなじむ感覚です。宇多田ヒカルの「First Love」を聴くと、ボーカルと楽曲の距離感がちょうどいい。高音が主張しすぎず、低音が締まって邪魔をしない。音楽がすっと入ってくる心地よさがありました。

 

ただ、気になったことがあって。音場の狭さと音の張り付き感です。音の解像感はあるのに立体的に広がっていかない。自分がよく聴く音楽と照らし合わせながら読んでみてください。

 

GLASS Core Proの仕様と特徴

まずはGLASS Core Proの特徴をざっくりまとめると、こんな感じです。

  • ワイヤレスイヤホンで業界初のガラス振動板を採用
  • MEMSドライバーと組み合わせた2wayかつバイアンプ仕様
  • 高性能なノイズキャンセリング
  • 最大合計49時間の長時間再生
  • 2台のマルチポイント対応

愛称

GLASS Core Pro

型名

KH-CRZ100T

種類

密閉タイプ

ドライバーユニット

口径10mm ガラス振動板 + MEMSドライバー(2way・バイアンプ方式)

通信方式 / 出力

Bluetooth® Ver.6.0 / Power Class 1

対応コーデック

SBC / AAC / LDAC

対応コンテンツ保護

SCMS-T方式

ノイズキャンセリング

アダプティブNC、ウインドカット機能搭載

電池持続時間(NC OFF

イヤホン:最大14.5時間/ケース込み:最大49時間

電池持続時間(NC ON

イヤホン:最大12時間/ケース込み:最大40.5時間

充電時間

イヤホン:約1.5時間/充電ケース:約2.5時間

クイック充電

3分の充電で最大50分再生

充電方式

USB-C/ワイヤレス充電対応

質量

イヤホン(片耳):6.7g/充電ケース:58.4g

防滴性能

IPX4(イヤホン本体のみ)

サウンドモード

8

独自機能

パーソナライズサウンド、空間オーディオ(EXOFIELD技術活用)、K2テクノロジー、AI通話ノイズリダクション

マルチポイント

2台同時接続対応

その他機能

外音取り込みモード、イヤホン探索機能、左右片耳使用可、低遅延モード、Fast Pair対応

付属品

イヤーピース S/MS/M/ML/L 2個、充電用USBケーブル、充電ケース

価格(税込)

¥49,940

スペックだけを見ると高音域に特徴がある音を期待しますが、実際に使ってみると、全体のバランスを意識したチューニングだと感じました。

 

デザイン・外観

ガラスの特徴をイヤホンに落とし込んだデザイン

まず見た目ですが、洗練されたデザインで高級感があります。

 

ガラスをコンセプトに、イヤホンとケースが統一感のあるデザインに仕上がっています。反射が美しく、イヤホン本体は二重ガラスのような構造でガラスの良さがデザインにも活かされています。

野暮ったくなく、くどさがない。実際に手に取ると、高級感とクールなかっこよさが際立ち、持っているだけで気分が上がるタイプのイヤホンだと感じました。

 

ただ、ケースが大きめでポケット運用する方は注意が必要です。

 

音だけでなく、ガラスの見た目にもこだわりたい方にはうれしいポイントだと思います。

 

装着感

装着感は良いです。

 

滑りにくいグリップ力のある素材とコンパクトな形状により、耳の奥まで入れなくてもしっかりとフィットします。挿入感が苦手な人、耳からイヤホンが抜けやすいといった人にも安定した装着性が得られます。

少し大きいサイズ感だが装着性は良好でした

私の場合、滑らかなイヤーピースが好みのためSednaEarfit MAXに変更しました。このイヤーピースでもケースに収めることができました。

 

耳との一体感により長時間つけていても疲れにくく、普段使いしやすいイヤホンだと思います。歩いても安定しているので、外でも耳から落ちにくい安心感があります。

逆に、耳の形によっては大きく感じるかもしれません。ここは相性が出るので、可能なら試着してみてください。

 

音質レビュー

第一印象

音を聴いて最初に感じたのは、クリア感です。低音のタイトさによりスッキリした中高音がはっきり聴こえてきます。

ひとことで言えば、タイトでクッキリした音のイヤホンでした。この音の整い方は、ガラス振動板の特性が出ているなと感じます。

 

ガラス振動板は内部損失が少なく音の立ち上がりが速い。だから一音一音はクリアに出る。ただ、音場を広げる設計とは別の話で、ここがこのイヤホンの個性でもあり制約でもある。

技術的なことは詳しくはないけど、ガラス振動板には「素材自体が発する不要な響きが少なく、楽器やボーカル本来のディテールを忠実に再現する」という特徴。

これを読んで気づいたのは、これまで使ってきたワイヤレスイヤホンの広がりや余韻は、素材が発する響きによってつくられていた部分もあったのかもしれないなということ。ガラスはその余韻を排除するぶん音はクリアになる。

でも逆に言えば、その余韻こそが広がりを感じさせていた可能性がありそう。

 

音質は?

低音

締まりのある低音

低音の特徴は、締まりです。

しっかり出ているのに膨らみすぎず、聴いていて心地よさがあります。引き締まった低音なので、伸びや広がりよりも音の芯が際立ちます。

 

ビリーアイリッシュ「bad guy」では、サブベースで空間を揺らす方向ではなく、タイトな低音が中高音をしっかり支えている印象でした。

L'Arc〜en〜Ciel「Driver's High」では、この締まりのある音がベースラインを非常に追いやすくしてくれました。tetsuyaのベースを意識して聴いていると、ベースが頭の中でメロディを支えているような感覚に自然と引き込まれていました。

 

「低音の伸びや広がりが好き」という方には少し物足りなさを感じるかもしれません。ただ、タイトな低音好きには満足感がありつつ、全体のバランスも崩しにくい仕上がりです。

 

中音

中音は、特にボーカルの声が印象的でした。

ボーカルの距離感は自然で、歌声を気持ちよく楽しみやすいタイプです。

 

Official髭男dism「Pretender」では、ボーカルと楽器の密度が高い楽曲ですが、ボーカルは楽器より少し前に位置して、埋もれることなくハッキリ聴こえます。

宇多田ヒカル「First Love」では、ボーカルの透明感とブレス、アコースティックギターのメロディとフィンガーノイズが心地よく楽しめました。

 

ただ、ボーカルが点ではなく左右に広がって聴こえることがあり、定位の捉え方は評価が分かれそうです。milet「The Story of Us」では楽器が張り付くように感じる場面もあり、音離れの甘さが気になりました。

 

透明感のあるボーカルとの相性が特に良いと感じました。

 

高音

高音は明るく、キラキラした印象です。

シンバルやストリングスの鳴り方はハッキリ聴こえますが、高音が強すぎて刺さる感じは少ないです。

 

GLAY「BETTY BLUE」では、クラッシュシンバルのシャーンとした広がりとハイハットのシャカシャカがキレのある音として楽しめます。もう少しシンバルの伸びは欲しいとは思いましたが、楽曲のアクセントとしてバランスよく機能していました。

凛として時雨「abnormalize」は、ハイトーンボーカルとジャギジャギしたギターが特徴的な楽曲ですが、案外キツくならずに楽しめました。うまくチューニングされているな、と感じました。

 

長時間聴いても疲れにくいチューニングだと感じました。ただ、もっとギラつかせて攻めてほしいと感じてしまったのも事実で、高音に刺激を求める方には少し物足りないかもしれません。

 

音場・定位感・分離感

音場は狭いです。

 

上方向への広がりはありましたが、左右と奥行きの広がりは物足りません。シンバルの響きは頭の上に抜けていく感覚があって、狭さのわりに圧迫感を感じにくいのは好印象でした。

 

楽器の音離れが少し悪く、音数が多い場面では音が団子になって立体感が薄れます。音数が少ない楽曲ではスッキリした音質から見通しが良くて気持ちよさがありますが、音数が増えるほどこのイヤホンの良さが活きにくくなると感じました。

 

どんなジャンルと相性がいい?

宇多田ヒカルがとても良かった。聴いてみてください

相性が良いと感じたのは、音数が少ない楽曲です。

特に90年代J-Popでは、音圧がそれほど高くなくボーカルが前に出てくるため、このイヤホンの良さがわかりやすく出ます。

 

宇多田ヒカル「Automatic」や「First Love」のボーカルと低音の締まり、GLAYの「Yes, Summerdays」では左右のツインギターがしっかり広がって迫力があり、非常に楽しめました。90年代J-Popを中心に楽しみたい方には、個人的にかなり使いやすいと思います。

 

宇多田ヒカルもGLAYも、ベテランだけあってそのアーティストしか聴かない、というファンが多いと思う。僕も昔はGLAYしか聴かなかった。そういう人にとって「どんな音楽でもバランスよく鳴らしたい」はあまり関係なくて、好きな音楽がより気持ちよく聴けるかどうかの方がずっと大事。

GLASS Core Proは万能ではないけど、この時間を大事にしたい人には、相性のいいイヤホンだと思います。

 

ノイズキャンセリング

ノイズキャンセリングは十分だと感じます。ただ、スペックでは「世界最高クラス」と謳われていて期待値が上がっていたのですが、実際に使ってみると少し印象が違いました。

 

スピーカーから大きめの音でYouTubeの電車内の音を出して確認しました。ゴーとなる騒音は抑えられます。線路の繋ぎめのゴトゴトする音は抑えられますが聞こえてきます。人の声はよく聞こえてくる状態です。

これはSONYなどと同じく、低音域は抑えられて中音域は聞こえやすくなっている印象です。

 

AirPods Pro 3と比べると、AirPods Pro 3の方がだいぶ静かに感じました。人の声がはっきり聞こえてくる分、静かさの差を聴覚的に感じてしまいます。

 

完全に無音になるというよりは、日常のノイズをしっかり和らげてくれるタイプです。圧迫感もそれほどないので、普段使いでは十分に助かる場面が多いと思います。

 

外音取り込み

外音取り込みは優秀です。

 

イヤホンをしているとは思えないほど自然な聴こえ方で、駅のアナウンスはもちろん、人との会話でも相手の言葉がわかりにくいといったことはありませんでした。キーボードの打鍵音なども自然に入ってくるので、在宅ワーク中にそのまま使い続けやすいと感じました。

ただ、自分の声にはノイズキャンセリングの影響を受けた違和感がありました。

 

電車通勤など日常使いにはしやすい仕上がりだと感じました。

 

操作性・接続性・アプリ・バッテリー持ちは?

操作性・接続性・アプリ

操作感は良いです。

ボタン操作の反応も良く押しやすいため、普段使いで大きな不満は出にくいと思います。

 

物理ボタンのメリットが活かされていて、操作項目が5回連続押しまで割り当てられています。タッチ操作では5回連続は絶対に無理。スマートフォンを使わずにイヤホンだけで操作を完結させたい人には、唯一無二ともいえる仕様です。色々なワイヤレスイヤホンを使ってきましたが、5回連続押しは初めてかもしれません。

ケースは大きいので持ち歩きはカバンが欲しい

音楽を聴きながら散歩をするんですが、物理ボタンだから立ち止まることなくスムーズに操作ができてストレスにならないんです。気分転換に散歩しているのに、操作でストレスを感じることは本末転倒ですもんね。

 

アプリもEQ・モード切替・タッチカスタマイズ・マルチポイントなど、必要な機能はしっかり揃っています。パーソナライズサウンドも設定できます。

 

ただ、Spotifyをお使いの方は注意が必要です。KENWOODはカーナビのイメージが強いためか、Spotifyを開くと強制的にカーモードになり、アプリが自動で再生を始めます。びっくりするんですよね。サポートには連絡済みなので、対応を待ちたいところです。

 

バッテリー持ち

バッテリー持ちは長いです。

Spotifyを2時間再生してバッテリー持ちを確認しました。

バッテリー持ちは非常に良い

使用条件

  • iPhone 17 Pro(AAC接続)
  • トップ50-日本
  • パーソナライズサウンド:ON
  • サウンドモード:FLAT

結果

  • 1時間:L-100% R-100%
  • 2時間:L-97% R-93%

左右差はありましたが、2時間で10%も消費していません。非常に優秀だと感じます。

長距離移動でも十分だと思います。通勤・通学や普段使いが中心なら、バッテリーで不満が出ることはほぼないでしょう。

 

SOUNDPEATS Air5 Pro Plusと比べてどう?

価格帯が異なるため優劣の比較ではなく、音の方向性の違いとして参考にしてください。同じMEMSドライバーを搭載したAir5 Pro Plusと比べると、GLASS Core ProはMEMSとの一体感ある高音が魅力です。

 

一方でAir5 Pro Plusは広い音場と温かみのある低音があるので、どちらが良いかは何を重視するかで変わってきます。音の方向性は正反対です。

  • GLASS Core Proが向いている人:スッキリしたバランスの良い音
  • Air5 Pro Plusが向いている人:ピラミッドバランスの温かみのある音

という考え方で選ぶと、どちらを選ぶべきかが見えてきます。

 

GLASS Core Proの良かったところ気になったところ

良かったところ

実際に使って「これは良いな」と感じたところを挙げます。

  • キレのある高音
  • 物理ボタンによる操作性
  • 日常使いで十分なノイズキャンセリングと優秀な外音取り込み
  • 外観と操作感の質感の高さ

特にキレのある音と質感の高さは、このイヤホンの満足感につながる大きなポイントでした。

気になったところ

使っていて気になった部分も書いておきます。

  • 音離れの悪さ(音数が増えると特に目立つ)
  • ケースのサイズが大きい
  • Spotifyではカーモードになる

Spotifyをお使いの方は、アプリを開いた瞬間に再生が始まるので気をつけてください。

 

こんな人におすすめ

GLASS Core Proは、こんな人におすすめです。

  • 高音のキレやクールな音が好みの人
  • 高級感あるガラスデザインが気になった人
  • 長時間再生で移動中もしっかり使いたい人
  • イヤホンの操作を物理ボタンで確実に行いたい人

逆に、

  • 持ち運びをコンパクトにしたい人
  • 音場の広さや立体感を重視する人

こういった方は、別のモデルの方が合う可能性があります。

 

まとめ

90年代J-Popとても楽しめました

GLASS Core Proは、業界初の技術と洗練されたデザイン、圧倒的なバッテリー持ちを一台にまとめた、所有欲と実用性が両立したイヤホンでした。

 

音はタイトでクッキリ。ガラス振動板らしいキレがあり、低音もしっかり締まっています。特に90年代J-Popのような、音数が少なくボーカルが際立つ楽曲では、この音の素直さが活きて気持ちよく楽しめます。

 

ただ、音場の狭さと音離れの甘さは気になるポイントでした。とはいえ、GLAYのようなツインギターでは左右のギターの迫力がしっかり伝わって、これはこれで楽しめました。音数が増えすぎると立体感が薄れやすいですが、ギターの左右の広がりは感じられます。「楽曲を選ぶイヤホン」という印象は、最後まで変わりませんでした。

 

音質だけで5万円を判断するなら、少し迷うと思います。でもデザインの所有感、物理ボタンの操作性、49時間のバッテリー、その全部をひっくるめてこの価格と考えると、納得できる人には納得できる一台だと感じました。デザインは高価格帯のブランドに並べても見劣りしないと思えるほど洗練されていて、長期間持ち続けることにも納得できます。ただ、ケースだけは本体のデザインから少し落ちる印象でした。

 

GLASS Core Proを使い始めから平成のJ-Popをよく聴くようになりました。あの頃は小さかった自分が背伸びして大人の恋愛なんかの歌詞を覚えて口ずさんでいましたが、今歌詞を見ながら聴いてみると「子供では到底理解できなかっただろうな」と苦笑しながらそんなことを考えています。懐かしさとエモさで音楽を聴く時間が少し増えて、音楽って時間を超えて楽しめるものだと、GLASS Core Proを通して改めて気づきました。

 

宇多田ヒカルやGLAYのあの頃の音楽を、ちょうどいい音量で静かに楽しみたい方には、そっとおすすめしたい一台です。