こんにちは!エスです。
「ワイヤレスイヤホンといえばノイズキャンセリング(ノイキャン)」。
そんなイメージが定着してきましたよね。購入時の必須条件に「ノイキャン」を挙げる人も少なくありません。
最近では、1万円以下のリーズナブルなモデルから、8万円近いハイエンドモデルまで幅広い価格帯でノイキャン搭載イヤホンが販売されています。
「高い=ノイキャン性能が良い」と思いがちですが、実際はどうなのでしょうか?
今回は、私が所有する2つの人気モデル――Technics EAH-AZ100(約4万円)とBang & Olufsen Beoplay Eleven(約7万円)のノイズキャンセリング性能を比較し、それぞれのメーカーの「考え方の違い」も踏まえてレビューしていきます。
ノイズキャンセリングの思想と性能差
1. Technics EAH-AZ100
価格:約40,000円
Technicsの最新モデルEAH-AZ100は、非常に高性能なノイズキャンセリング機能を搭載しています。
特に人の声までしっかり抑える効果は印象的で、通勤電車などの騒がしい環境でも快適に音楽を楽しめます。
前フラッグシップモデルAZ80に比べても進化が感じられ、音質とノイキャン性能のバランスが抜群。
Technicsはパナソニックの高級オーディオブランドとしての技術力を活かし、フラッグシップ有線イヤホンの技術をこのワイヤレスイヤホンにも採用しています。
音質に妥協せず、強力なノイズキャンセリングを搭載した“全部入り”な一台です。
2. Bang & Olufsen Beoplay Eleven
価格:約70,000円
Bang & Olufsenは、音質やデザインにこだわり抜いた超高級オーディオブランド。
Beoplay Elevenでは確かにノイズキャンセリングが効いているものの、低音の雑音が軽減される程度で、話し声などの中高音は通り抜けてしまう印象です。
性能としては、数年前のノイキャン技術レベルとも感じられました。
ただし、これは「性能が劣る」というより、音質とのバランスを保つためにノイズキャンセリングを控えめにしているように思えます。
というのも、B&Oは歴史あるメーカーで設計思想を持つブランド。
ノイズを消す=本来ある音を打ち消す=不自然になる、という考えなのかもしれません。
ただ以前のモデル(EQやEX)に比べると着実にノイズキャンセリング性能は向上しています。
ノイズキャンセリングの「音質への影響」とそのジレンマ
ノイズキャンセリング機能は、外音を逆位相の音で打ち消すという仕組みです。
この処理の影響で、イヤホン本来の音質が変化することがあります。
そのため、音質重視のメーカーやモデルでは、あえてノイキャン機能を弱めにしたり、搭載しなかったりすることもあります。
Technicsは音質とノイキャンの両立を実現していますが、それはまさに高い技術力の賜物。
一方で、Bang & Olufsenのように「音の自然さ」を最優先にするメーカーにとっては、ノイキャンは“必要悪”としてバランスを取る対象なのかもしれません。
価格よりも“メーカーの考え方”が性能差を生む
今回比較した2機種:
Technics EAH-AZ100(約4万円)
Bang & Olufsen Beoplay Eleven(約7万円)
この2つから見えてきたのは、価格=ノイキャン性能ではないという事実。
むしろ、メーカーの設計思想や音への向き合い方によって、ノイズキャンセリングの効き方が大きく異なることが分かりました。
✔ Technicsは
「音質もノイズキャンセリングもどちらも高水準で提供したい」という技術勝負型。
✔ Bang & Olufsenは
「音本来の自然さや上質さを大切にしたい」という哲学重視型。
どちらが優れているというより、使う人の価値観や使用シーンによって、選ぶべきモデルが変わってくるでしょう。
さいごに
Technics EAH-AZ100 > Bang & Olufsen Beoplay Eleven
ノイズキャンセリングは、音楽体験における“快適性”を高めるための技術。
しかし、それと引き換えに音質に影響を与えることもあるのが事実です。
だからこそ、「どこで使うか」「何を重視するか」を明確にして、自分に合ったイヤホンを選びたいですね。
高音質化が進む今だからこそ、ノイズキャンセリングとうまく付き合っていきましょう。