
こんにちは!エスです。
Moondropファンならずとも注目を集めている有線イヤホン「Meteor」。本物の隕石をあしらったフェイスプレートというユニークな特徴に、発売前から話題になっていました。
SNSでも話題性があることから、「どんな音がするのか」気になる方も多いのではないでしょうか?
Meteorは音質が良いことはもちろんのこと、特徴的なデザイン性の高さも含めた逸品で、一度は手に取ってみたいと思わせてくれるイヤホンです。
今回はそんな“特別なイヤホン”流星 - Meteorを、今回はじっくりご紹介します。
試聴機器:
MacBook Pro
iBasso Audio / Nunchaku
nuon clear
空間を支配するサウンド

Meteorの特筆すべきは、その空間表現力と定位感の良さ。
一音一音の見通しがよく明瞭で定位感が素晴らしい点は非常に好感が持てました。この価格帯の中では圧倒的に定位感が良いです。
空間をうまく活用した音は、スピーカー再生でいう部屋で音を作る再現をイヤホン内で表しているようです。高級イヤホンはこの表現がずば抜けていると個人的には感じ、Meteorもその片鱗にふれているように感じます。
大型の筐体がそうさせるのか、スケールの広い音は明瞭さと粒立ちによって、夜空に見える星々を連想させる音のイヤホンとなっています。
10万円を切る価格帯ながら、この“空間を支配するような表現力”は圧巻。高級イヤホンの領域に足を踏み入れたような体験ができました。
Moondrop Meteor仕様とパッケージ
仕様

パッケージ
外箱

カメラを連想する(f値とか、感度とか端に記載がある)箱で大型です。
イヤホンとケーブル


イヤホンの形状はかなり特殊で大型です。
フェイスプレートに本物の隕石が採用されています。

ケーブルは3.5mmと4.4mmの交換式端子です。
脱着はネジを緩めて引き抜くだけです。交換時は切り欠きに合わせて交換時しましょう。
付属品

付属品一覧
- イヤーピース2種
- マニュアル類
- レザーケース
クールで緻密、バランス型の音質

Meteorの音質は全体的にクールでバランス重視。やや暗めに感じられるのは、広がる奥行きや、隕石のイメージと重なるかもしれません。
イヤホンの構成は1DD + 2BA + 4Planar。
全部の音域が統率されたように感じる音でまとまりがあります。
定位の良さと相まってクリアさと表現力は非常に丁寧な音として出てきます。
高域:4Planarによる繊細で伸びのあるサウンド。少しクセはありますが、耳に刺さるような鋭さはなく、残響が美しいのが特徴です。
中域:BAドライバーによるすっきりとした音。厚みは控えめですが、ギターなどの楽器は非常にクリアで聴き取りやすい印象です。
ボーカル:Moondropらしい前面に出た存在感。ただし高域に引っ張られるような印象があり、地に足がついていない浮ついた感覚になることも。
低域:タイトで締まりのあるアタック感。広がりよりも正確性・解像感を重視したチューニングで、低音に沈みすぎることはありません。
4Planarが注目されそうですが、13mmダイナミックドライバーこそが音を支えている柱となっているのでしょう。広がりすぎずタイトな低音は解像感の高さと中高音とのバランスをとり、影の役者となっています。この正確性のある低音が全ての音の統率につながっているのかなと思いました。
ボーカルは大きくハキハキしています。
Planarの音は少し癖があり、ボーカルもプラナーに引っ張られているようで、やや軽やかな点は気になりました。もう少し潤いが欲しいとも感じます。
定位感は奥行きがありバンドならドラムの音が非常にわかりやすいです。
細やかなシンバルのシャンシャンとした音は、いままで聞こえなかった音が聞こえるといったような感覚でしょう。
ーーー
気になるかもしれない点はまず高音域の音の出方です。
繊細で音の聞こえ方がBAやダイナミックドライバーとは少し違って聞こえる楽曲がありました。GLAY/BETTY BLUEの出だしはやや違和感がありました。
また、ボーカルの声は低音の成分が薄くやや軽やかで上がり気味なこと。
METEORは空間の表現力があり声すらもうまく溶け込み感心しています。ですが、もう少しの潤いと低音の成分を含んだ暖かみが欲しいと感じるかもしれません。
ーーー
3.5mmのアンバランス接続では上下は十分に横方向はやや狭く感じました。
4.4mmのバランス接続では左右の広さも出ますが、汎用的な音になり魅力が半減するようで物足りなさがありました。
全帯域において破綻がなく、まさに「統率された音」。ボーカルの浮遊感すら、空間表現の一部として成立しているように感じました。
装着性は“意外にも快適”

一見するとかなり大きめの筐体に見え、「耳が痛くならないか?」「まともに装着できるのか?」と心配する方もいるかもしれません。私もそうでしたが、その不安は杞憂でした。
Meteorは確かに外側に張り出したデザインですが、耳に触れる装着部分は一般的なサイズ感。ステムが長めに設計されており、これが装着時のバランスを整えています。

耳からは確実に2,3cmは飛び出します。飛び出しが嫌な方は気になります。
私自身大型筐体なイヤホン(EMPIRE EARSなど)が装着できないこともあり、不安がありましたが問題なく装着できました。(私は装着できても頭が痛くなることがあります)
むしろ装着性は良いと感じています。
確実とはいえませんが多くの方が装着でき、耳や頭が痛くもならないのではないかと思います。
大型筐体でありながらも、フィット感・安定性は非常に高いと感じました。
まとめ:音も見た目も“特別”な一本
Moondrop Meteorは、8万円を切る価格帯でありながら、
- 空間の再現力と定位感
- クールで解像感の高い音質
- 大型筐体の割に装着性の良さ
- そして隕石を使った唯一無二のデザイン
どれをとっても「所有することそのものに満足感がある」特別なイヤホンです。
特に空間の表現力と定位感は素晴らしいものがありました。
この価格帯で悩んでいる、この価格帯での期待値が高い、そのような方にはぜひ手に取っていただきたいです。
見た目も音も妥協せずに楽しみたい方に、心からおすすめできる一本です。